- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 絵画・作品集
- > 浮世絵・絵巻・日本画
内容説明
乳を含ませ、わが子の寝顔を見守る母。手習い、お稽古ごとに励む姉弟。春信、清長、歌麿、広重などが、母と子の絆をテーマに、家族のぬくもり、四季の子どもの情景を鮮やかに描いた、世界にも類を見ない母子絵の名品コレクション。
目次
第1章 春信・湖龍斎
第2章 清長・歌麿
第3章 国貞・国芳
第4章 英山・英泉他
第5章 広重・歌川派
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
266
浮世絵の中から「母子」絵を集めたもの。 巻頭は春信だが、この人の母子絵は、ほんとうに明るく、おおらかで慈しみに満ちている。画風がまさにこの主題にぴったりと叶うのだろう。この時代の版画なので、微細な表情を出せるわけではないのだが、例えば能の面が動かないにもかかわらず、表情を表現するように、春信は母子の顔の位置や角度で慈愛を表出するのである。続いての歌麿は、逆に母子絵にはあまり向かないかも知れない。母親は妖艶なのだが、対する子どもが、変にひねこびていて、まるで可愛くないのである。⇒ 2025/07/27