ウエスト・ウイング

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  • サイズ B5判/ページ数 68p/高さ 18X19cm
  • 商品コード 9784309265896
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0071

内容説明

どこの西棟(ウエスト・ウイング)なのか?いったい何が描かれているのか?すべてが見る者の想像力にゆだねられてしまうとほうもなく怖い作品。

著者等紹介

ゴーリー,エドワード[ゴーリー,エドワード][Gorey,Edward]
1925年、シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表している。またエドワード・リアやサミュエル・ベケットらの作品の挿画、劇場の舞台美術なども手がけた。幻想的な作風とアナグラムを用いた(Ogdred Wearyなど)ペン・ネームを使い分けてたくさんの私家版を出版したために、多くの熱狂的コレクターを生みだした。2000年4月15日、心臓発作のため死去。享年75歳
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

216
この絵本を読んで、感想が同じになることはないだろう。昼なのか夜なのか、恐らくは夜であるが、深夜なのか明け方なのかさえわからない。気になるのは、ウエスト・ウイングには窓枠があるのに窓のない部屋がいくつかあることである。そこに帰宅したのか侵入したのかわからないロングコートの男。その他数名。人の目には見えない者もいるのかもしれない。奇妙な荷物、梯子、鏡、突然の洪水。恐らく一人の視点ではない。何を描いているのか、その目的はわからない。そもそもここには誰もいないのだろうか。すべてをわかろうとする必要はないのだろう。2023/12/29

KAZOO

152
エドワード・ゴーリーの絵本ですが文章がまるっきりありません。しかも単色の鉛筆での細密画のようです。30枚の絵がありますが、不気味なあるいは不安な感じが増していきます。どこがウエスト・ウイングなのかはわかりません。柴田元幸先生は最後の解説だけ書かれているのですね。2018/09/23

AKIKO-WILL

107
ゴーリーの文字がない絵本!前作キャッテゴーリーは、可愛らしかったけど、こちらは不穏な空気がページを捲るたびにヒシヒシと感じます。もしかしたら?あのハシゴは…あのダンボールは…あの小さな生き物は…テルマエロマエみたいな男性は…文字がないだけで色々想像してしまう。あ〜またゴーリーにやられてしまった。2016/07/08

藤月はな(灯れ松明の火)

100
人のいる気配がほとんどしないけど、おかしな調度品や本来、あるべきものがなかったりする屋敷の内部を描いただけの文字のない絵本。だけど、不穏な予感、没落や死の気配、声なき怨嗟や呪詛、居ないはずなのにいる気配がするのはどうしてなのだろう?勿論、それはこの絵本を観ている私の想像でしかないのは分かっている。だけど開いた扉の先に本当に「ナニ」もいないなんて言えるのだろうか?言語化できる恐怖は実は怖くない。本当に怖いのは言語化できない、原始的な恐怖を増幅させる「ナニ」かだ。2015/12/29

吉田あや

92
文字を排除し見る者の想像力に委ねられた不気味に鎮座する西棟。遅い午後の日差しを遮るかのように低く暗く霧のように立ち込め建物を飲み込むように包む暗雲。ぽっかりと黒い穴に吸い込まれるようにドアをくぐると体にズシリとのしかかる湿度と重力。散らばる靴、開かれたドア、暗がりに浮かぶ影。どっしりと置かれた大きな壺、または見えない内側。静寂の中WEST WINGで見る夢は生を想う死なのか、死を想う生なのか。恐怖はいつしか不穏な安らぎへと変容し途方もない暗がりを浮遊するただの魂となる心地よさがたまらない。2017/02/22

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