映画狂人日記

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  • サイズ B6判/ページ数 329p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309264011
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0074

内容説明

東京大学総長襲名後、はじめての映画論集!これは、’90年代を中心に今日までに到る、寸暇を惜しんで映画館に出かけ、映画祭を仕掛け、映画とかかわり、映画を擁護し続けてきた、映画に魂を売り渡した男の、赤裸々なドキュメンタリーである。

目次

1 映画日記―1992‐1993(いま、映画は頑ななまでにおし黙っている。そんな映画の沈黙と批評家はどのようにつきあえばよいのか。;「すべての映画はアメリカ映画だ」(ゴダール)とは間違ってもいえなくなってしまったハリウッド映画の惨状を前にして、人は、来るべき世紀に向けて、映画への「期待」をどのように組織すればよいのか。 ほか)
2 映画行脚―1994‐1998(ムラートワの発見、または甘美なまでの無知;侯孝賢『戯夢人生』 ほか)
3 イベントとしての映画―1992‐2000(映画で夜もすがら;「レンフィルム祭」を企画して ほか)
4 そして映画はつづく―1985‐(偉大なる中断の天才は逝った―追悼オーソン・ウェルズ;増村保造のために―追悼増村保造 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田中

16
映画が好きでたくさん観てきたし人並み以上に知っているつもりだった。蓮實先生の著書を何十年前に初めて読んだとき、自分の愚かさに気がついた。「映画ファン」と名乗っていた自分が恥ずかしくなった。「映像を観る」とはどういうことなのか?様々な先生の本から教えてもらった。この本ではイーストウッドの「許されざる者」の評にしびれるし、北野武の「ソナチネ」や「キッズリターン」の解説が生々しい。国内では蓮實先生だけが、映画のすべての言質ができる傑出した人だろう。映画ファンを名乗る人は蓮實先生の本を必ず読まなければならない。 2018/12/21

Mark.jr

4
タイトルに偽りなし。狂人ですよ。2023/09/03

TOMYTOMY

2
10年ぶりくらいに読んだ。やはりこれに打ちのめされたんだったと振り返る。過去は何とは断定できない怒りも含みながら読んでいたが、今になってはケラケラ、ハスミンらしいアジテーションが面白い。 見なければいけないってことにどれほど焚きつけられたか。 やはりエッセイがめちゃくちゃうまい。しかし、繰り返してることも多いw2019/12/13

numainu

2
評価C2016/04/06

踊る猫

1
最早映画評論家など成り立たない、という厳しい現実を直視した一文から始まるこの書物を読んでしまったことを、さてどう考えれば良いのか。本書はガイドブックか? いやそんな生易しいシロモノではないのか? 映画に関して完全に無知である私にはなんとも判断し難い。ただひとつ思うのは、やはり映画を愛する人間は数多く居るが、映画に愛される人間は限られているというこれもまた厳しい現実だったりする。その事実を冷酷に告げる蓮實氏の言葉の前に、私のような読者は黙って立ち尽くし本書で賛美されている映画を観なければならない。そんな一冊2015/07/28

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