感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くれは
1
著者の美術史・文明史に関する広汎な知見が、限界までつめ込まれているので要約が難しい……が、無理やり要旨を書くとこんな感じでしょうか(コメントにつづく)2012/09/24
KUAD
0
流し読み。「正統派のアカデミズムから出発して日本人による印象派を生み出すべしと言った浅井の弟子、安井と梅原が洋画界のリーダーとなる」昭和の日本洋画界p42。安井はアカデミックなデッサンが絶対的基礎だと主張して、その上に新美術があると定義したp44。明治の人々が夢見た油絵を描く近代を今でも多くの人が信じているからだと作者は言う。ダ・ヴィンチは「物体と物体とを区切る線は想像上のもので存在しない」と説いているのに。私たちの網膜には線など映っていない、デッサンは生理現象で個々に異なるものだと作者は解く。2011/12/04