出版社内容情報
悪性新生物=「がん細胞」がもつ、恐ろしく巧妙で精緻な振る舞いや、驚きの成長戦略を解説。「がん」という病の本質が理解できる本。
【著者紹介】
「患者の集い・モミの木」事務局長。
内容説明
癌の戦慄の挙動をあばく人体サイエンス!!「癌」という病気の知られざる内幕を、細胞および分子レベルで追究することで、この生命体を本質的に理解し制圧する正しい方途を探る書!
目次
1章 発生―体内の生き物に宿る意思とは
2章 潜行―“沈黙の細胞”は、どう育っていくか
3章 暴走―無秩序に増え、不死化し、砦をつくる
4章 増長―壁を破って血管に入り、転移していく
5章 支配―癌は手術・放射線・抗癌剤を利用する
6章 抑制―腫瘍免疫と癌細胞の熾烈な闘い
著者等紹介
平林茂[ヒラバヤシシゲル]
1958年、東京都生まれ。サイエンスライター。日本大学理工学部を経て、英国に留学。父親の罹病をきっかけに、「癌」および「免疫」を細胞(分子)レベルで考究。腫瘍免疫学をはじめとする、癌の先端的医療についての造詣も深い。細胞治療支援の医療ベンチャー「株式会社デンドリックス」代表。癌の患者会「患者の集い・モミの木」では事務局長を務め、多くの患者さんへ医療機関の紹介などの支援を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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黒豆
5
癌について生物学的な発生から人への作用、治療、癌の生き残り戦略などが書かれており、多様な切り口から癌について知る事が出来た。がん患者にとって一度は読んで起きたい推薦図書かな!例えば再発について、手術は転移 再発の引き金になるのか?➡︎手術は体に大きな傷をつける性格上、創傷治癒を生体に求める。すると、大量の増殖シグナルと血管の新生を促すたんぱく質が体内を駆け巡ることになる。膨大な増殖因子の刺激を受けて、静かに眠っていた微小転移巣に火がつく。2016/10/09
高貝駿多浪
0
人体を巧妙にだます悪性新生物。その正体が垣間見える。2018/04/05