ウナギと日本人―“白いダイヤ”のむかしと今

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309253015
  • NDC分類 664.695
  • Cコード C0045

出版社内容情報

シラスウナギを養殖する投機行為に狂奔する人々と、太平洋で発生し、波のまにまに日本へ辿り着くけなげでしぶといウナギの一生。

【著者紹介】
1944年生まれ。民俗研究家。 著書に、『サンカの真実 三角寛の虚構』『葬儀の民俗学』『新・忘れられた日本人』『サンカの起源』『猿まわし 被差別の民俗学』など。

内容説明

太平洋沖合から日本の川へ辿り着いたシラスは、どうやって再び故郷に戻るのか―日本人になじみの深いウナギだが、養殖が進み、シラスが高騰する中、その確保に夢中になる。そしてシラス相場と人心は揺れ動く。…けなげでたくましい、ウナギと人間の交渉史。

目次

第1章 闇夜の水辺で、お札をすくう
第2章 ウナギ養殖の歴史
第3章 養殖業は、ばくちに近い
第4章 天然ウナギの話
第5章 ウナギのけなげな一生
第6章 ウナギをめぐる信仰と民俗
第7章 食文化の中のウナギ
第8章 ニホンウナギのこれから

著者等紹介

筒井功[ツツイイサオ]
1944年、高知市生まれ。民俗研究者。元・共同通信社記者。正史に登場しない非定住民の生態や民俗の調査・取材を続けている。第20回旅の文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

82
土用の丑の日が近づいてうな重でもと思っても高くてとてもとても・・・。ウナギについてあれこれ書かれている。稚魚シラスウナギについて、シラスウナギの採り方ウナギ養殖の歴史、天然うなぎの一生からうなぎをめぐる信仰と民俗、食文化、ニホンウナギのこれからなどで構成。うなぎ全般についてサラッと知ることができた。やっぱりうなぎの生態が一番気になる。太平洋の深海まで行って卵を産んで稚魚がまた数千キロも旅をして戻ってくる。そんな苦労魚?を我々日本人は食べてきた。やっぱり美味いよね。どうしてもうなぎ=食になってしまう。 2017/07/21

ようはん

17
日本におけるウナギの養殖の歴史や漁の種類、生態や各地の文化等幅広く触れた内容。ウナギの養殖がどういう物であるかや養殖に必要なシラスウナギの確保に関するあれこれ、信仰の理由からウナギを食べる事を禁忌とする地域があったりする等が初めて知る中では興味を引いた内容。2021/10/30

Arisaku_0225

7
うなぎに関する書籍は数多くあるが、どの書籍も水産学者や魚類学者が執筆したものが多いが、この書籍は民俗学をやっている方が書いている為、高知を中心にシラスを獲る人の暮らしぶりや地元の様子といったフィールドワークが多めに書かれている。注目すべきなのが第6章のうなぎに関する民間信仰だ。他に書かれているのは黒木氏の『うなぎ博物誌』(本書でも引用されている)や『旅するうなぎ』にも記載されているが、私が読んだ中では最も切り込んでいたと思う。特に鰻禁食の所にメスを入れていて私にとっては痒いところに手が届く気がした。2022/06/19

尾塚

5
面白かったです!ウナギ好きな私にとって、ウナギの将来が気になります。それにしても謎の多い魚なんですね。ウナギの生態も謎ですが、日本人との関わりも面白かったです。そうそうヨーロッパウナギも絶滅危惧種なんですが、中国がごっそり輸入のが原因とか。でもと最終消費地はやっぱり日本なんですね。世界の7割を日本人が食べちゃうですって。あーあどうにか早く完全養殖の道を早めに・・・と祈りたいです。楽しめました。2014/10/07

Yoshitsugu Kaji

3
なかなかに闇の部分が大きいウナギ業界。ここまでシラス採捕の現場のことを書いた本は、そんなに無いのではないだろうか?文献や他人の研究を見て書いた文章ではなく、現場を歩いて肌で感じた人が書いた文章は、やはり面白い。 余談だが、筆者の過去の著述を見ると、サンカ、葬送、地名などのキーワードがおどる。あまりにも私の趣味に合致する。 そこはかとなく闇がありミステリアスなモノに、ウナギもカテゴライズされるのかもしれない。2014/09/08

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