古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史

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  • サイズ B6判/ページ数 366p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309251929
  • NDC分類 451.8
  • Cコード C0044

出版社内容情報

人類の歴史は、めまぐるしく変動する気候への適応の歴史である、と著者は言う。古代文明はどのように生まれ、どのように滅びたのか。二万年におよぶ世界各地の古代文明の盛衰を、気候学の視点から鮮やかに描き出した傑作!

内容説明

メソポタミアやエジプトやマヤ文明を滅ぼした大干ばつ、黒海や五大湖で起こった大洪水…すべては氷河期の後に到来した「何世紀もの夏」が原因だった!世界の古代都市を襲った地球規模の異常気象!生き残りをかけた人類の闘いの歴史。

目次

もろくて弱い世界に踏み入れて
第1部 ポンプとベルトコンベヤー(氷河時代末期のオーケストラ―一万八〇〇〇年~一万五五〇〇年前;処女大陸―一万五〇〇〇年~一万三〇〇〇年前;大温暖化時代のヨーロッパ―一万五〇〇〇年~一万三〇〇〇年前 ほか)
第2部 何世紀もつづく夏(大洪水―紀元前一万年~前四〇〇〇年;干ばつと都市―紀元前六二〇〇年~前一九〇〇年;砂漠の賜物―紀元前六〇〇〇年~前三一〇〇年)
第3部 幸運と不運の境目(大気と海洋のあいだのダンス―紀元前二二〇〇年~前一二〇〇年;ケルト人とローマ人―紀元前一二〇〇年~前九〇〇年;大干ばつ―西暦一年~一二〇〇年 ほか)
エピローグ 西暦一二〇〇年~現代

著者等紹介

フェイガン,ブライアン[フェイガン,ブライアン][Fagan,Brian]
カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の考古学教授。考古学では現代アメリカの著名な研究家のひとりで、20作近い著作を発表している

東郷えりか[トウゴウエリカ]
上智大学外国語学科フランス語学科卒業。旅行会社に勤務したのち、翻訳グループ牧人舎に参加
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲンショウ

41
図書館にて、手に取り拝読。私は、自分の些末な生活を守れなかった男です。でも、それは、自分が人事を尽くさなかったからだと考えて居ます。今、そう思える事が、如何に幸運で在るかを感じます。人は、自身を含む自然環境の内に居ます。この環境は、変化する事を宿命付けられた世界。地獄も極楽も混然とした、この世界が、我々の全きの世界です。エデンも常世もこの世界の内です。傲らず怒らず慎ましやかに、変化の内に在るべきなのでしょうね…人間は。2014/04/15

アナクマ

28
私たちは悲しいほど環境依存的である。「気候変動とかかわるなかで、たびたびもろくて弱い世界の入口に達し、それを乗り越えてしまった」物語。◉7章前半_メソポタミア。8200年前からミニ氷期の大惨事。それが終わる7800年前頃から定住地が確認できる。5800年前からは地軸変化による厳しい乾燥化。まさに『三体』世界!◉ユーフラテス川から取水する灌漑システムが枝葉のように延伸し、水利管理の要衝では都市化が進む。ウルク(やウル)では分業が発達(「最初の官僚」「大きな作業班」「家族農場」「もたない貧困者」など)。2024/03/15

アナクマ

15
7章後半_4200年前、北方の火山噴火による寒冷化と278年間の干ばつでアッカド帝国は崩壊し、チグ・ユーフ両河川南部へ難民とヤギの群れが押し寄せウルも崩壊した。やがて再興するのだが「中央集権化と土地の組織化という戦略は、情け容赦ない世界にたいする最良の防衛手段だったのである」◉序-1章_「小規模の災害にたいする万全の対策として興隆した都市は、より大きな災害にはますます脆弱に」なるというパラドキシカルな取引き。恩恵の範囲が広がるにつれて万が一のときにこうむる被害規模も増大する——農耕、堤防、原発、みなそう。2024/03/22

アナクマ

7
(感想は文庫版に)2018/03/11

ややいやこ

1
ほんとに幅広い知識と洞察。あまりに大きいスケールです。面白かった。2013/07/03

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