内容説明
恐るべきアイランド・シンドロームとは何か?自然保護の理論と実践の中で、いま最も熱い注目を集めている「島の生物地理学」を、スリルと感動に満ちた研究現場、世界の島々からのドキュメントで解明する。
目次
1 三六片のペルシャ絨毯(生態系という綴れ織り)
2 島を知っている男(ダーウィンの栄光の陰で;ウォーレス線の秘密;サラワクでの幕間 ほか)
3 あまりにも巨大な大きさ(生き延びたゾウガメ;ゾウガメの由来;嫌悪すべき食物 ほか)
4 死にいたる稀少性(モーリシャスのドードー;島の鳥類の危機;愚かでものぐさな鳥 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カネコ
2
○2013/01/02
tama_lion
0
ダーウィン、ウォーレスの足跡を辿りつつ、島が進化の実験室と言われる所以をじっくりと読み解いていく。上巻はガラパゴス、マレー諸島、マダガスカル、タスマニアなど旅行記成分が高め2012/03/28
しんかい32
0
「島」に代表される隔離された生態系と稀少な生物種について書かれた大著。著者は学者ではなくジャーナリスト。世界中を飛び回ってさまざまな生態系の現状をレポートし、多くの研究者へのインタビューを収録した本書は、その立ち位置を最大限に生かしたものだ。上巻では、コモドドラゴンが巨大化した理由、ウォーレスの研究に島が果たした役割、爆発的に増殖したヘビに悩まされるグァム島など、「島の生物地理学」に関する興味深いトピックが多数とりあげられている。2010/06/17