出版社内容情報
「広告批評」に連載された『マンガ哲学辞典』が待望の初「単独」書籍化! 人間関係を巡る「枠」やジェンダーについてetc.パロディを駆使しながら橋本治が贈る、現代にも響く傑作。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
70
橋本治が漫画を描いていた。しかも、人間存在や自我や社会について、はたまた男と女の哲学的考察まで、漫画でないと表現出来ない思考。1980年代「広告批評」に連載されていたらしい。漫画における枠線が社会であり、それが消えると星飛雄馬の存在すら危うくなる。エイリアンの卵は学校で飛びつかれ寄生され社会人となる。鉄腕アトムも枠を壊そうとするが、枠の外にも枠があるだけ。肉体と頭脳とモラルは魔神ガロンだ。女は女という思想と寝て女になる。何を書いているか分からないようなレビューになってしまったが、それくらい凄い本だ。2021/06/15
Vakira
48
この世のあらゆる疑問。宇宙、生命、物質、存在、人間とは?この疑問に論理と現実実証してきたのが科学であり、思考的に考えてきたのが哲学なんだと思う。この本、治さんの哲学のマンガ的入門編かと思いきやチョ~ぶっ飛び。辞典と言うより治さん解釈の哲学。例えばこの世の存在。存在のKeyは「枠」だ。宇宙は膨張している。膨張するのであればそこには果てという境界があり、境界とはある意味枠だ。我々の存在。人間は枠の集合体。生物には必ず細胞膜がありその中で生命は生きる。枠がなければ溶け出して生きられない。2021/07/01
marua
3
昔読んだ時は分からなかった。今読み返してもわからなかった(汗)大きい判型で復刻してくれたのはありがたい。2024/08/15
静かな生活
2
Score 85/100 ChatGPT: 文芸批評「辞典体=コマ割りの思考」 成果:見出し語をコマへ翻訳し、定義→逸話→ツッコミの三拍子で概念を運動体にする。比喩が理屈の骨を笑いで温める。 限界:諧謔が反証の刃を鈍らせ、項目間の連関が散漫。 社会批評「大衆知の回路を組む」 成果:権威語を生活語へ接地し、読者の手に“使える哲学”を配電。記号資本の壁を崩す。 限界:平明化が階層差や権力の非対称を薄め、制度批判が身振りに退く。2025/09/01
ネルシュン
2
橋本治の本は今までたくさん読んできましたが、マンガは初めてです。 なんだかよく解らないところが橋本思うらしいんでしょうか。2024/05/04