オリンピック・デザイン・マーケティング―エンブレム問題からオープンデザインへ

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  • サイズ B6判/ページ数 412p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309248356
  • NDC分類 780.69
  • Cコード C0036

出版社内容情報

2020年東京五輪のエンブレムをめぐる混乱――あれは何だったのか。デザインの歴史とマーケティングの歴史から問い直す。

目次

第1章 美術関係者からデザイン関係者へ
第2章 「いつものメンバー、いつものやり方」へ
第3章 デザイン関係者から広告関係者へ
第4章 エンブレムとオリンピックマーケティング
第5章 東京大会への道
第6章 エンブレム問題:パクリかどうか?
第7章 エンブレム問題:出来レースかどうか?
第8章 新エンブレム:市民参加とオープンデザイン

著者等紹介

加島卓[カシマタカシ]
1975年、東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。東京大学助教などを経て、東海大学文学部広報メディア学科准教授。専門は、メディア論、社会学、広告史、デザイン史。博士(学際情報学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kyomi

2
素晴らしい。東京オリンピックのエンブレムの問題について、過去の状況を丁寧に振り返る。この問題を、パクリかどうか、と、出来レースかどうか、で論点を分けて整理しわかりやすい。また、デザイン関係者による作り方重視か、広告関係者による使い方重視かという観点で、エンブレムの選定を捉えるのはなるほど。招致活動の金にまつわる話は生々しい。42018/03/30

ちり

2
五輪の商業主義が強まるにつれ広告代理店が出張る分野が増えていた為、デザイン業界の中に「東京五輪のエンブレムはデザイン業界が主導してきちんとデザイン的に完成度の高いものを選びたい」という意向を強く持っている人たちがいた。それがあの騒動の背景、というのがこの著者の見立て。出来レース、仲間内で仕事を回してるだけではという疑惑も、特定個人への後押しではなく、グラフィックデザイン業界的に実力・実績のある人を中心に選考が行われるべきだという考えの反映だろうと(本の中ではそこをゴリ押ししただろう関係者を名指し)2018/01/13

竹の花

1
オリンピックのマークやエンブレムの「作り方」と「使い方」の歴史的な関係を整理することでエンブレム騒動の見取り図を示す.どうしても佐野氏個人の印象が強い騒動だが,選考にあたったデザイン関係者と組織委員会関係者のつながりやその背景(過去大会でのデザインのあり方)を指摘していてなるほどと思う2021/08/29

tori

0
この本自体は冷静に分析されていて素晴らしいと思う。 題材となった事件そのものについては、エンブレム自体集金用のツールでしかないので、オリンピック競技の運営費も含めて税金使わないなら、私物化しようが好きすれば良い。 元々オリンピック自体に懐疑的なスタンスなので、いっそのこともっと商業主義に振り切って、すべて費用をIOCでもJOCでもいいから負担すればいい。当然会場の費用も通常料金で満額支払って欲しい。

そうき

0
学生時代に講義を受けたことのある社会学の研究者が書いたオリンピックのエンブレム問題を分析した本。エンブレムの「作り方」と「使い方」の2つの着眼点を軸に、日本におけるイベントのデザインの歴史とオリンピックのデザインの歴史を踏まえ整理されており、その中でデザイナー・広告代理店の動きを中心に記述している。国際イベントのデザインとマーケティングの歩みへの理解が深まった。 新エンブレムのオープンデザインが近年の主催者による「独占」に対して新たな流れを生む可能性にはわくわくした。2019/08/31

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