死のテレビ実験―人はそこまで服従するのか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 302,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309245591
  • NDC分類 699.64
  • Cコード C0011

内容説明

相手がクイズでまちがえるたびに電気ショックを与えるよう命令される、過激な新番組が企画された―。殺してしまうかもしれない緊張のなか、テレビカメラの前で人間はどうなってしまうのか!?衝撃の心理実験ドキュメント。

目次

第1部 テレビは殺人を犯させるか?(過激になりつづけるテレビ;実験はこうして企画された;被験者はこうして選ばれた;いよいよスタジオへ;実験開始)
第2部 テレビへの服従(予想される批判への答え;被験者は残酷ではない;服従と良心;テレビというシステムが支配する;服従を続けた人々;服従をやめた人々)
第3部 テレビの暴走(自己増殖する“権威”;楽しげな暴力;虚構と現実のあいだ;テレビ教の信者たち)

著者等紹介

ニック,クリストフ[ニック,クリストフ][Nick,Christophe]
1958年生まれ。雑誌の記者として活躍したあと、テレビ界に入り、『国税庁』(1999)、『ストップ・ザ・暴力』(2000)、『フランスの学校』(2006)など、数々のトキュメンタリー番組の制作を手がけた。また、2010年には今回の実験をもとにしたドキュメンタリー番組『死のテレビ実験』を制作している

エルチャニノフ,ミシェル[エルチャニノフ,ミシェル][Eltchaninoff,Michel]
ジャーナリスト。哲学の教授資格を持ち、哲学雑誌の編集にも携わっている

高野優[タカノユウ]
フランス語翻訳家。高野優フランス語翻訳教室主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロア

25
なんて恐ろしい。。。権威には誰も逆らえない。この実験、空気を読まなければ生きて行けない同調圧力の本場である日本でやったなら、確実に100パーの数字を叩き出すと思う。街中や電車内で、自分勝手で乱暴な振る舞いをする人が増えてる理由も、この本で述べられてることと無関係ではないと感じました。2018/10/29

デューク

8
「テレビの行動の基準にあるのが「面白ければ何をやってもいい」という価値観」。そう語る筆者による、もう一つのミルグラム実験の記録。 人はどこまで権威に服従するか。その答えを探るべく、筆者は偽のテレビ番組を企画し、参加者が他人に電気ショックを与えるように仕向ける。テレビという「権威」に、人はどこまで従うのか。そこから導き出される人を服従させるための法則とは。背筋の凍る一冊であり、それでありながらページを繰る手が止まらない。政治家や独裁者が、これと同じ手法を用いていることに恐怖を感じる一冊。おすすめ2017/11/27

mimm

7
クイズを間違えたら、一般参加の出題者が回答者に対し罰として、最大人が死ぬレベルの電気ショックを与える。そんな番組があったら、人は電気ショックのレバーを押すのか。暴力的になるバラエティ番組への危惧をもとに、フランスのテレビマンと哲学者が社会心理学者たちとともに実験を行った。その実験のドキュメンタリーとしてまとめ、結果を分析した一冊。人は服従しやすく、現在の政治にまでそのテレビ的影響が響いている。テレビで殺人まで行きつくのか。なんとなく違和感を抱きつつも、ありそうかなと例に出された番組を読む限り、思った次第。2018/05/03

midnightbluesky

6
テレビの権威に服従、という言葉で思い出したが、先の震災の原発事故で「原発ヤバい」ってことで「会社の命令」でそそくさ避難してしまった大手マスコミの総括(マスコミ自身の)が全くされておらず、批判する声がナイことに気づいた。これこそテレビの権威だと思う。2012/10/17

imagine

4
ミルグラム実験を、テレビのクイズ番組に置き換えて行った結果どうなるか、という非常にスリリングな本。フランスで実際にテレビ番組として放送されたものの書籍化なので、活字でここまで刺激的なら、実際に放送された番組はどれほど面白かっただろう。ミルグラム実験自体についても詳しく知ることができ、掘り出し物の一冊でした。2015/08/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4015225
  • ご注意事項

最近チェックした商品