内容説明
マルクス主義は時代おくれ、自由の敵で、決定論で大量虐殺をもたらしただけ、ユートピア的で非現実的、経済決定論で宗教的な問題をうち捨てて、本音では血塗れのカオスが大好きだ。階級問題を語るなんて古くさいし、そもそも新しい運動はその外側で起こっているんじゃないの?そんなあらゆる疑問・批判・罵倒にイーグルトンが答えます。巨匠による究極のマルクス入門にして初の本格的マルクス論、ついに登場。
著者等紹介
松本潤一郎[マツモトジュンイチロウ]
1974年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅香山三郎
9
「なぜマルクスは正しかったのか」といふ書名からして、ひねりが効いてゐる。冷戦終結後、「マルクス主義はまう不要になつた」と言はれてから久しいなかで、マルクス主義に対する「よくある批判」を一つずつ否定してゆくといふスタイルの本である。一読して直ぐに内容が頭に入るやうな本ではないので、要約困難だが、マルクス主義思想ヘの俗流の批判を斥け、マルクス主義のアクチュアリティを軸に据えた評論で、面白かつたところを中心に再度味読したいと思ふ。2023/01/14
ひろゆき
3
題名があまりに堂々としていて、思わず笑っちゃうが、そのため引いちゃって読まない人が出たらとても残念。ネットで出回るような偏見からそれなりの学者の見解までを貫くマルクスに対する俗論(例えば古典的な労働者なんて今いねえよみたいな)を各章ごとに冒頭に掲げたうえで、それを片っ端から叩き潰す。爽快。それなりの入門書としても読めると思う。2017/09/25
EnJoeToh
3
イーグルトンがこんなに読みにくいわけがない。2011/07/04
ルヴナン
0
マルクス主義への通俗イメージに、それは違うよと言う本。理論を検証したりはしない。翻訳に難アリ。2021/09/16
出原樹音
0
労働力の搾取について書かれていない。2018/08/29