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出版社内容情報
学問領域を軽やかに越境する仕事で時代を牽引した二大碩学による贅沢な対話を復刊。面白い歴史読み物にして研究アイデアの宝庫。
目次
1 江戸と明治の間で
2 耳と目の間で
3 モノとコトバの間で
4 道具と文筆の間で
5 中央と地方の間で
6 メディアとメディアの間で
著者等紹介
加藤秀俊[カトウヒデトシ]
1930年、東京生まれ。社会学者。東京商科大学卒業。京都大学人文科学研究所助手、同教育学部助教授、学習院大学教授、放送大学教授、国立放送教育開発センター所長、国際交流基金日本語国際センター所長、日本育英会会長などを歴任。現在、中部大学学術顧問
前田愛[マエダアイ]
1932年、神奈川県藤沢市生まれ。国文学者。東京大学文学部国文学科卒業、同大学院博士課程修了。元立教大学文学部教授。1987年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハチアカデミー
5
B 社会学者の加藤秀俊、文学者の前田愛という、学問分野の異なる二人の組合せが上手い。近代において急速に進んだ西洋化と、日本的文化の差異に着目し、ガラパゴス的日本が形成される背景を語り合う。音読から黙読へと読書の仕方が変化すると同時に、眼鏡やカメラ、または高層建築物などによって、まなざしが変化した。生活様式や価値観の変化をそこから捉える観点が面白い。それにしても、当時の学者の教養は凄い。異なる分野でもこれだけ専門的な対話ができる。考えを押し通すのではなく、また無関心を装うのではなく、創造的な対話となっている2011/12/09
AKa
3
対談では明治の新メディア、すなわち新聞雑誌や書籍といった文字メディアから、各々の論考においては物質(加藤は博覧会のような「見物」の思想を、前田は洋風建築における時計塔や中浅草凌雲閣と言った「塔」を通じた庶民の「まなざし」の変化を)通じて、現代日本の文化や精神を浮かび上がらせている。もっとも、現代と言っても初出は40年前であるので、当然インターネットは考慮されていないが、それもあとがきにある通り明治にからの情報革命の延長線上にあるものであろうし、そのことは政論における強い中央志向という形で露呈していよう。2019/04/30
あなた
1
明治メディア論への視座を大方網羅できる。メディア論を語るなら、ここからはじめたい。2009/07/09
hosakanorihisa
1
前田愛は比較的難しいのだけれど、これは対談なので読みやすくおすすめ。2008/12/19
あだこ
0
加藤が問いかけ、前田が答えるかたちで進行していくが、やはり二人とも明治時代に対する知識と想像力がすごい。2009/10/06