目次
「レズビアン」とはだれか
ポルノの嘘、フェミニズムの誤解
結婚と家族と「レズビアン」
「母」という呪縛
「レズビアン」差別が見えない理由
「女と女」の可能性
教室の中の同性愛者
ひとつではない「快」を探す
カムアウト、そして、共生へ
いま、「レズビアン」であるということ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
introduction
7
20年も前にカミングアウトするということは今よりも更に大変なことがいっぱいあったのだろう。まだまだ知らないことが沢山ある。知って、お互い相手の立場を尊重し、共生できるようになるまでには時間がかかるかもしれないけれど、知識をつける事でいつかできるようになれたらいいな。2022/02/17
かす実
5
レズビアンとしてのアイデンティティとポルノのイメージの引き裂かれ、みたいなことが言われる時によく引かれる文献。結婚についての項などは知識として特に今とても参考になるし、女を愛する女というひとりの個人としての体感や葛藤が丁寧に綴られている項は共感とともに読んだ。30年前にこれだけ正しい発信と力強い宣言がなされていたことに勇気づけられる。一人ひとり固有の現実、固有のセクシュアリティを生きていることと、その上でレズビアンと名乗ること、社会において自分のセクシュアリティを肯定的に位置付けることの意味。2022/06/26
わきうし
4
かなり論理的に日本のレズビアンという存在の社会的な立場・問題点が書かれた本。もちろん30年以上前のものなので、今どきそのレベルの差別ほとんどないよという部分もある。が、30年も経って"ほとんど"ないってなんなんだ?根本的な問題はこの本が書かれた時点からあまり変わってないんじゃないだろうか。表面的な寛容。奇異の目は(好奇の目は)消えていない。 本来なら個人的な事柄が、社会問題に変容させられている。ただ女が女を、個が個を好きであると言うだけの話が。レズビアンだけでなく、全ての立場の人が共存できる社会を望む。2024/05/31
Miki Shimizu
3
知り合いに貸してもらった。レズビアンだということは、女であるということと、同性が好きだということの両方で差別される立場にあると怒りを表明している、、、というイメージ。みんな一人ひとり違うっていうことは、当たり前なんだけど日本では見えにくいのかなー。同じだと思い込んでいて、ビックリすることもよくある。よく考えると違って当たり前なんだけど。みんなが他の人に対する想像力を持てる世の中になるといいなー。2015/08/04
xxx
2
レズビアンとは何なのか、レズビアンを取り巻く今の日本の問題点は何かを洗い出した本。「レズビアン」というカテゴリーを引き受ける際にポルノ的な負のイメージ(性=汚らわしいという風潮もある)が被せられてしまう。我々は「結婚」「家族」「セックス」に持つ「常識」を疑う必要があるのではないか。我々が「恋愛」にもつ排他的な要素(一対一で関係を持たねばならない)にも言及されており面白く感じた。 性教育を人間教育にしないという話も興味深い。「家族」「夫婦」が素晴らしいというイデオロギーを廃した教育はかなり重要だろう。 2018/11/22
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