内容説明
「霊魂の学」の地平を拓く野心的な試み!日本近代の合理精神が懐疑の眼を向け、消極的評価しか下さなかった霊魂の領域にわけ入り、和辻哲郎、津田左右吉、折口信夫、柳田国男など先達の研究を射程に入れつつ新たな「霊魂の学」を構築しようとする画期的な労作。「資料・物のけ現象」「憑霊年表」付。
目次
序章 問題と方向の紆余曲折
第1章 遊離魂と殯(もがり)―『日本霊異記』にあらわれた霊肉の課題
第2章 天皇霊と呪師―玉躰加持の象徴儀礼
第3章 憑霊と除祓―「憑く・憑ける・憑けられる」の3元構造
第4章 観想と鎮魂―宗教経験としての視覚
資料 物のけ現象
憑霊年表