出版社内容情報
【目次】
内容説明
彼にとって芸術とは何だったのか―画家を志し夢破れた日々を原点とし、ナチス・ドイツ形成、ナチズム美学構築の経緯を捉え直す。「退廃芸術展」や美術品略奪まで、ヒトラーと芸術の関わりを総合的に考察する画期的な試み。ヒトラー画の絵画、カラー図版を含む、図版130点超。
目次
第一章 若き日の画家ヒトラー
第二章 ヒトラー絵画の分類と解釈
第三章 画家から政治家ヒトラーへ
第四章 劇場化するナチス
第五章 どうしてナチスイデオロギーが受容されたのか
第六章 ナチスによる芸術・美学の一元化
第七章 ナチスの「大ドイツ芸術展」
第八章 「退廃芸術展」の実態
第九章 ナチスに盗まれた美術品
第一〇章 世界首都「ゲルマニア」とリンツ「総統美術館」構想
著者等紹介
浜本隆志[ハマモトタカシ]
1944年生まれ。関西大学名誉教授。専門はドイツ文化論、比較文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
146
ヒトラーの遺した絵を見ると中学の美術教師か画塾の講師程度の画力はあるが、歴史に残る大画家となれる素質はうかがえない。彼は芸術を愛しながら自らの非才を自覚して高いプライドとの屈折に苦しんだが、第一次大戦での軍隊生活を通じて弁舌の才能を発見し、政治という新たな芸術に進もうと決意した。独裁国家ナチスドイツの建国も、大ドイツ芸術展や各地の美術品収奪も、世界首都ゲルマニア構想も理想とする美の創造を具現化するために行った。しかし目的のためには手段を選ばぬやり方で自滅したヒトラーは、結局は芸術家になり切れなかったのだ。2026/03/09
HANA
61
ヒトラーが画家志望だったのはほぼ常識となっている。本書は若き日の挫折とそれが及ぼした影響を論じた一冊。若きヒトラーが当時ウィーンで勃興しつつあった新しい芸術運動に背を向かてひたすら古典的な絵を描いていた事や、その反動としての「大ドイツ芸術展」「退廃芸術展」と当時の美術界の動向も併せて教えてくれるのはありがたい。読んでいるとやはりコンプレックスというかルサンチマンみたいな物を感じさせられるなあ。それにしても「退廃音楽展」というのもあったんですね。あ、後図番も収録されヒトラーの描いた絵も多数見えます。2026/03/11
めがね
2
ヒトラーの絵画をこの本で初めて見たけど想像より上手だった。第一次世界大戦までいち兵士だったのにここまで上り詰めたのは良くも悪くもすごい。こうやって本でいろいろ知ると、ヒトラーも人間なんだなと思うけど、当時の指導者としての立場や戦時下の雰囲気では悪魔にしか見えなかっただろうな。2026/03/03
Ebisnarf
1
ヒトラーが芸術家志望なことは知らなく、勉強になった。ナチス時代の出来事を羅列するのではなく、芸術という観点から見ることが新鮮で面白かった。ヒトラーが人物に興味がないサイコパス素質があることが絵画からもわかり、創作物に嘘はつけないんだなと。演説スキルやプロパガンダの能力が非常に優れていることが見え、自分がこの時代のドイツにいたら正常な判断はできるのだろうかと怖くなった。武力制圧でなく、正当な選挙の末の支配であることがまた怖い。まあ後世の人物からしたら、今の日本も非難される選挙なのかもしれないが。2026/04/06
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