内容説明
「ルール」はいかに世界を変えたか。マフィアの掟、宗教の法、チベットの慣習法…国家の法にとどまらず、これまで見過ごされてきた“共同体独自のルール”にも光を当て、法の役割を捉え直す。古代のハンムラピ法典から現代の国連法まで、4000年に及ぶ法づくりの歴史を俯瞰した、法人類学の決定版。
目次
序章 法の約束
第1部 秩序の展望(メソポタミアと聖書の土地;インドのバラモン―宇宙の秩序;中国の皇帝―法典、刑罰、官僚;弁護士と法学者―古代ローマにおける知的追求;ユダヤ教徒とイスラムの学者―世界に対する神の道;ヨーロッパの王たち―ローマ帝国崩壊後の裁判所と慣習)
第2部 文明の約束(周縁で―キリスト教とイスラムの周辺における立法;宗教の法を受容する―ヒンドゥー、ユダヤ、イスラムの世界;中世中国における帝国の法と天の正義;中世ヨーロッパの裁判所と慣習;判決の問題―宣誓、神判、証拠)
第3部 世界の秩序化(王から帝国へ―ヨーロッパとアメリカの台頭;植民地主義―法を輸出する;国家の陰で―現代世界におけるイスラム法;国家に背を向けて―部族、村落、ネットワーク、ギャング;国家を超えて―国際法)
結論 法の支配
著者等紹介
ピリー,フェルナンダ[ピリー,フェルナンダ] [Pirie,Fernanda]
オックスフォード大学法人類学教授。ラダックの山岳地帯やチベット東部の草原でフィールドワークを行ってきた。以前はロンドンの法曹界で10年近く弁護士として活躍。英国オックスフォード在住
高里ひろ[タカサトヒロ]
翻訳家。上智大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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