内容説明
近世の情報ネットワークを象徴するキーワード=連。交通し、増殖し、拡大し、変容する主題のうねり連句の座にも、ジャズのセッションにも、狂歌の連にも似た発熱する対話の場。待望の第一対談集。
目次
江戸の近代―想像力的経験主義の世界(橋本治)
江戸の人間像―東洲斎写楽をめぐって(渡辺保)
乾いたセンス、おもしろがる心―忠臣蔵の時代(野口武彦)
江戸に見る日本的発想の原点―文化の変容を中心に(山本七平)
「江戸」を遊ぶ―近世の東と西(木村尚三郎)
想像力の貿易学―18世紀の「世界」像(荒俣宏;高山宏)
“連”の発想を!―江戸の情報ネットワーク(金子郁容)
江戸のパワーと現代の“ノリ”―「磁場モデル」について(成田康昭)
江戸デザインは何を学んだか―「創造性」の神話について(村上陽一郎)
「風呂」から眺めた江戸時代―大衆のまなざし(今野信雄)
香港コネクション―永遠不変の羅列主義(山口文憲)
「私小説」嫌いの小説―辺境への幻視(中野美代子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
2
一九九一年刊行。一九八〇年代後半に田中優子先生が関わった対談を集めた一冊。対談相手は橋本治、渡辺保、野口武彦、山本七平、木村尚三郎、荒俣宏、高山宏、金子郁容、成田康昭、村上陽一郎、今野信雄、山口文憲、中野美代子の各氏。本書のタイトルは江戸の情報ネットワークとして採り上げられた「連」に由来するもの。江戸幕府の外交や貿易から近世の伝奇小説までテーマはまことに幅広く、話題があっちからこっちへ飛びまわるきらいがあるのはやや難ありではあるものの、江戸の文化について豊富な知見をもたらしてもらえるのであります。星4つ。2019/10/11
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