内容説明
「時間」について、あらゆる学問領域から、設問を試みる。西洋と東洋の碩学たちが、鋭く問う、その思考の過程に、読者は魅惑され、自らの「時間」への問いの、新たな鍵とヒントを、発見する画期的対論の試み。
目次
第１章 全体発題講演（京都ドイツ文化センター・コロキウムの講演要旨〈柳瀬睦男〉）
第２章 物理学・数学（時間の矢―自然界における秩序の崩壊と構築の基礎〈ヘルマン・ハーケン〉；宇宙と時間の生成〈佐藤文隆〉；宇宙と時間の起源〈中村喜理雄〉）
第３章 文化史（インド思想と文化思想における時間〈中村元〉；時間をめぐる隠喩〈クラウス・モリース〉）
第４章 社会学（平均余命は先祖の３倍―後の残された問題〈アルトゥア・イムホーフ〉；人生５０年？―徳川日本の農民の生涯〈速水融〉；日本人のライフコース観―とくに死後観念の変化〈森岡清美〉）
第５章 心理学・精神医学（人間の時間体験〈エルンスト・ペッペル〉；時間と不安〈木村敏〉）
第６章 哲学（時間経験と人格形成〈ペーター・ビーリ〉；劫外の春〈辻村公一〉）
第７章 総括討論
