内容説明
日本人が古くから親しんできた、昔話絵本の世界。
目次
御伽草子と五大昔話(浦島太郎;かちかち山;鉢かづき ほか)
名作昔話絵本選(金太郎;一寸法師;かぐや姫 ほか)
昔話の歴史(御伽草子の誕生―室町時代;昔話の広がり―江戸時代;新たなる昔話の展開―明治時代 ほか)
著者等紹介
石井正己[イシイマサミ]
1958年、東京都生まれ。国文学者・民俗学者。東京学芸大学名誉教授、柳田國男・松岡家記念館顧問など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
64
昔話絵本の歴史について、多くの図説と参考資料から考察説明する。全ふりがな▽[御伽草子と五代昔話]浦島太郎/かちかち山/鉢かづき/桃太郎/猿蟹合戦/ものぐさ太郎/舌切り雀/酒呑童子/花咲か爺/安珍・清姫…して五大昔話とはドレを指すのか?[名作昔話絵本]金太郎/一寸法師/かぐや姫/中将姫/文福茶釜/牛若丸/羅生門/安達が原/俵藤太/猿の生き胆/猫の草子/鼠の嫁入り/玉の井/百合若大臣/地蔵浄土/瘤取り爺[昔話の歴史]▽英語版の昔話の画像がたくさん。初版2016年、新装版2023年発行2024/05/27
えふのらん
3
総ルビだけどかちかち山の鍋の中身が何だったとか、安珍清姫(メンヘラ)の真っ黒焦げな結末についても書いてある。子ども向けの体裁をとりながら、しっかりグロテスクな部分に注目しているのは面白い。それは後半についても同様で、御伽草子から草双紙、赤黒青を経て昔話絵本に至る経緯を噛み砕く事なく説明している(当然総ルビ)。人によっては困るかもしれないが、屈折具合が好きだった。2024/03/30