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出版社内容情報
古来から人びとは、神秘的なものの力を借りたい時に呪符(おふだ)を用いてきた。現代まで続く呪符信仰のルーツや変遷にアプローチ!
内容説明
「呪い」「祈祷」「結界」「疫病除け」…古代から現代まで続く日本の呪術―おふだに書かれた呪文の意味は?新潟県立歴史博物館、話題の企画展が待望の書籍化!!
目次
序章 わたしたちは「呪術」に囲まれている!?
第1章 呪いの古代史―奈良平安時代呪詛事件ファイル
第2章 呪いのかたち―出土品から見る呪術
第3章 呪文の言葉は急々如律令―呪術の背景にあるもの
第4章 生きている呪術―境界とおふだ
第5章 願をかける―様々なおふだのかたち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
51
呪術って遥か昔から連綿と続いているんですね。今も神社やお寺で頂くお守り、厄除けのお札、絵馬など身近に在り生活の一部といってもおかしくないんだなぁ、と思いました。2020/11/12
ミライ
40
新潟県立歴史博物館 監修、古来から伝わるお札や呪文の意味に迫った一冊(写真満載のオールカラー)。奈良平安時代に伝わる「呪いの古代史」的なものから、遺跡からの出土品から呪術要素を分析したり、お札に書かれている文章の解析だったり、見ているだけで面白い。安倍晴明が祭文を読んでいるそばで、多くの異形の者がその姿を見つめている屏風が紹介されていたのだが、それが一番印象に残った。2020/05/28
アナクマ
36
新潟歴博の企画展。書籍には「不幸にする」呪い(のろい/まじない)も追加。現代も魔術にあふれていると。そうかもなー。◉言葉や文字、記号にはとりわけ強い力があったとするが「裏の社会の行為」の証拠は残りにくい。身代わりの形代、蘇民将来(神を厚遇した兄)、茅の輪、養蚕守護、村境の大男草鞋や標縄。さまざまな思いが込められる。◉人間の思いを具現化したモノって、絵馬でもスマホでも面白い。村上の小正月グッズ(タラノキ五芒星)、鳥羽のセーマンドーマン(九字)手ぬぐいなどは手にしてみたい。羽田空港の絵馬ブースは知らなかった!2023/09/12
のり
25
呪うは「のろう」とも「まじなう」とも読む。文化や技術が発達していない時代、病気や偶然の不幸さえも「誰かに呪われた災い」として、濡れ衣を着せられたり、医療としてお祓いしたり、実際のろったりしていた。今も、いい意味で願掛けやおまじない、お願い事などする。現代の世界でも心を鎮めたり、気持ちの拠り所、背中を後押ししたり、楽しむために、いや、結構マジで存在してるものなのかも。なかなか面白い本でした!2020/08/13
くさてる
24
日本の呪術の歴史について、その歴史や成り立ち、その背景にあるものまで解説した一冊。新潟県立博物館の企画展をもとに構成された内容なので、地方性はありますが、面白かったです。薄い本ですが、写真も多く、中身はたっぷりと濃い。興味深かったです。2021/03/27