出版社内容情報
白村江の戦いに際し、鎌足は歴史から消える。来朝の百済王子・豊璋はその時百済に帰る。同一人説から古代史の謎が解けてくる!
内容説明
古代史最大の英雄は本当に英雄だったのか!?日本の歴史の大きな転換点となった大事件「白村江の戦い」に到るまで、改革の立役者・鎌足はなぜ歴史から消えるのか?『日本書紀』に隠された重大な秘密とは何か?気鋭の歴史作家が、古代史最大の謎を解く!
目次
第1章 本当に中臣鎌足は古代史の英雄なのか(皇族をコケにして中臣鎌足を礼讃する『日本書紀』;鬼室福信と蘇我倉山田石川麻呂の首を塩漬けにしたのは同一人物か? ほか)
第2章 卑劣な豊璋(中臣鎌足)(素姓が定かではない中臣(藤原)鎌足
天皇に近侍する役目の内臣が天皇に近づかない謎 ほか)
第3章 豊璋と鎌足(入鹿殺しの「韓人」は豊璋?;王家を見下す藤原氏 ほか)
第4章 豊璋のミイラ(奇跡的に見つかった阿武山古墳;日本でたったひとつの百済王墓に眠る中臣鎌足 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ、育ちは東京都板橋区。歴史作家。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャル・アカデミック・フェロー。仏教美術に魅了され、奈良に通いつめたことをきっかけに日本古代史を研究。以後、古代をテーマに意欲的な執筆活動を続けている。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kao
5
★4.3「中臣(藤原)鎌足は大化の改新をすすめた英雄」という私のこれまでの認識をちゃぶ台ひっくり返された本。読めば読むほど【豊璋(中臣鎌足)は、罪深い】(p.199)。乙巳の変(645年)、白村江の戦い(663年)の前後合わせて、この頃の出来事について改めて真っ白から学ぶ必要があると思った。2020/01/27
kuppy
1
うーん。そのようにも思えるし証拠として足りないような気も。でも白村江の戦前後の東アジア情勢は緊迫し人や文化の往来が頻繁であったことは確か。でも日本史を習っても全然伝わってこないのはなぜ?白村江の戦いの惨敗は国難に相当する事件でったはずだが。また大化の改新と乙巳の変を分けて考える必要があるのはうなずける。それと中大兄皇子の評価下がった~。2020/12/22