出版社内容情報
国家は楠木正成をいかに利用したのか? 学者も作家も楠木正を称揚した経緯を検証する。天皇のための死を美化する「楠公精神」とは?
内容説明
「戦後」の終焉を新たな「戦前」の始まりとしないために。「玉砕」も「特攻」も「散華」も、「楠公精神」から派生した。国家、学者、作家が、こぞって楠木正成を称揚した経緯を検証する!!
目次
第1章 「逆賊」礼賛―中島久萬吉商工相の「尊氏問題」(中島久萬吉;波乱の貴族院本会議 ほか)
第2章 楠木正成はいかに教えられたか―臣民教育の中の大楠公(国史教科書の中の楠公父子;楠木正成はいかに教えられたか)
第3章 非常時の祝祭―楠公顕彰の立役者たち(言論報国七〇年―徳富蘇峰;昭和の楠木正成―荒木貞夫 ほか)
第4章 昭和太平記―非常時「楠公小説」案内(菊池寛;直木三十五 ほか)
終章 祭りのあと―大鳥居崩落(湊川神社と藤巻正之宮司;大鳥居の建設、そして崩落 ほか)
著者等紹介
谷田博幸[タニタヒロユキ]
1954年、富山県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、滋賀大学教授(西洋近代美術史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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