出版社内容情報
イタリアの人々、食文化の歴史から、何が「イタリア料理」で、イタリア料理の何が「イタリア」なのか、コンパクトにまとめた決定版!
内容説明
イタリア料理って、なに?食にまつわる歴史的経緯を振り返りながら、イタリア料理がどのようにして現在の形を取るに至ったか、その過程を読み解く決定版!
目次
イタリアの前に、ヨーロッパあり
イタリアは町のネットワーク
共通項と多様性の料理モデル
庶民の文化とエリートの文化
旅する人と物
食のアイデンティティの伝統と革新
“マカロニ食い”を国民像に
アルトゥージに関するレジメ
“イタリア人”の増加
現代化と伝統の狭間の“イタリアの奇跡”
地方料理をつくり出す
著者等紹介
モンタナーリ,マッシモ[モンタナーリ,マッシモ] [Montanari,Massimo]
1949年、イタリアのエミリア=ロマーニャ州、イモラ生まれ。ボローニャ大学文学部中世史講座専任講師、食科学大学教授。著書多数
正戸あゆみ[ショウトアユミ]
1983年、広島生まれ。辻調グループ・辻静雄料理教育研究所研究員。大阪外国語大学大学院言語社会研究科博士前期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aisu
10
紹介文より<<この本には「イタリアと呼ばれる大地や、そこに暮らす人々とその食文化の歴史を辿りながら、イタリア料理の何がイタリアなのか、何をもってしてイタリア料理とするのか、等々。イタリア料理を考える上でのポイントがコンパクトにまとめられていた」と訳者は「あとがき」で書いています。>>内容は面白いのに文章が固め?なのか、なかなか読み進められず…途中から慣れたけど。2018/06/02
k
1
イタリアンって何だろうと思って読んだ。そのはじまりは地方で、家庭で、そして分け隔てなく混じりあうもの。何だか親しみが湧く内容だった。2018/04/17
もみじ
0
19世紀後半にイタリア半島が統一されるまで、そこにあるのは各々が独自の文化と歴史を持った都市の群れだった。料理の場合も事情は等しい。商業を通じて交流を持ちながら、各都市は違った名産品と食文化を培っていく。そこにイタリアという大きな入れ物が与えられた時、人々は標準化ではなく多様な料理を併存させる道を選んだ。移住や出兵を通じて各地の人々が「イタリア人」として交流するうちに醸成された「イタリア料理」の萌芽はアルトゥージの料理大全に結実する。790にも及ぶレシピのリストこそイタリア料理の複雑な姿を映す鏡といえる。2025/05/27