視点で変わるオモシロさ!
平城京のごみ図鑑―見るだけで楽しめる!最新研究でみえてくる奈良時代の暮らし

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  • サイズ A5判/ページ数 127p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784309226880
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C0021

出版社内容情報

ごみから一体なにがわかるのか? 考古学の最新手法が奈良時代人のプライベートに肉薄、ごみが語る奈良時代の声!

奈良文化財研究所[ナラブンカザイケンキュウジョ]
奈良の都・平城京の発掘調査に携わる、独立行政法人国立文化財機構の研究所。展示施設「平城宮跡資料館」では、最新の研究成果も紹介され、「出土品から何がわかるのか?」という考古学の魅力を楽しむことができる。

内容説明

1300年前の“ごみ”からここまで読み解ける!!大極殿周辺や西大寺食堂院跡、長屋王邸宅跡などより出土したごみから、奈良時代の暮らしに迫る!!平城宮跡資料館の大好評企画展、書籍化!!本で楽しむ博物館。

目次

第1章 奈良時代のごみと出会う(ごみから生活がわかる;平城京はどのような都市だったのか?;発掘現場から出てくるモノ;平城京のごみの捨て方;平城京、平城宮マップ)
第2章 ごみ捨て場をのぞいてみよう(あんなごみこんなごみ;ごみにも個性がある;奈良時代のリサイクル術;奈良時代のおまじない)
第3章 木簡は奈良時代からの手紙(人々の息吹を伝える木簡;木簡大図鑑;平城京遷都のナゾを解く手がかりにも!?)
第4章 ウンチでわかる食生活(奈良時代人の食事;奈良の都のトイレ事情;ウンチが解き明かす食生活)
第5章 ごみは宝物(「ごみってなんなんやろ」―特別対談・ゴミドコさん×考古学者けいじくん;ゴミドコさんの正体は?!;ごみを科学する;平城京のごみを輝かせる仕事―奈良文化財研究所)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あじ

52
平城京のゴミ捨て場から出土した、リアルな奈良時代の人々のつぶやきがまさに革命だった。「おかずがまずい」…まさか時代を経て暴露されてしまうとは!書かれていた【木簡】は当時のメモ帳みたいな存在で、削っては書き削っては書きしていたそうだ。木簡はその他にもIDカード(ある部分の長さで本人確認)や親展書類を作成したりとなくてはならぬ物品だった。また表情豊かな【人面土器】【人形(ひとがた)】にも、天真爛漫な奈良時代の人々が投影されているかのよう。排泄物までもが考察対象になっているとは、夢にも思っていないだろう…。2017/02/26

shikashika555

50
探偵小説でゴミを探ることで手がかりを得るというのがあるが、こちらはゴミから時空を超えて平城京の生活を知ろうという本。 土器や木簡、排泄物など 結構いろんなものが残っているものだ。 木簡というジャンルだけでも役人の勤務評定から IDカード、送り状やら請求書?やらはては字の練習や落書きまで様々なものが出てくる。 中には「立小便禁止」の札や「(役所の)給食のおかずがマズい」なんてメモ書き?も。 1300年も昔に人が生きてたなんて 雲を掴むようで実感がわかないけれど、こうして写真付きで見ると少し身近に感じられる。2021/09/10

白のヒメ

48
奈良時代の人の暮らしが、発掘されたゴミから分析されて、写真とともに楽しく学べる。ゴミとして一緒くたに捨てられた物、大事に使ったであろう下駄やかんざし、すずり、木簡などは、すり減ったり壊れたりしているのを見ると、当時生きていた人の生活の息遣いが伝わって来るような気がする。呪いに使ったであろう人形は、時代を超えて見ても迫力あるし、真鯛の骨の傷からどう料理されたかまで分かるなんて、本当に現代の科学って凄いと改めて感心したり。便から出た種などから当時の食事が復元できるなんて!楽しくて一気読み。勉強になる本でした。2020/09/19

G-dark

35
平城京跡から出土した様々なごみが、本来は何の目的で使われていたのか、ごみ捨て場事情はどうだったのか、ごみをどう再利用していたのかを知ることによって、当時の人々の日常を想像しようという本。ごみには色んな情報が詰まっています。P35には、木簡の削りくずから「真慕人足さん」が元々の持ち主であることが判明した例が載っています。本人がもしこのことを知ったら「まさか未来人にわたしが捨てたごみから個人情報を特定されるとは…」と仰天するかも。現代人のごみはいずれ未来人にどう評価されるのかも気になります。2021/10/27

bluemint

30
木簡に書かれた酒の無心や食事の不満には笑ってしまう。とんでもなくブラックな勤務実態などが分かったり、データベースとして木簡を利用することに感心する。ゴミとして捨てられたことにより、結果として公文書に書かれない実生活や勤務実態が今に伝わる。大人でも興味が広がる。 2017/07/03

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