ヒトラー『わが闘争』がたどった数奇な運命

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309225463
  • NDC分類 311.8
  • Cコード C0031

内容説明

なぜ1200万の読者は悪の真意を「見抜けなかった」のか?刊行のいきさつ、刊行時の評判、ナチス政権や第三帝国に与えた影響、読者の反響、外国語版の普及、戦後の動き…世界で初めてこの「書物」の軌跡を克明にたどった話題の書。

目次

第1部 戦前篇―ナチスのバイブル『わが闘争』(刊行のいきさつ;アドルフ・ヒトラーの思惑;『わが闘争』が総統をつくった;第三帝国の頂点へ;翻訳版の登場;隣国フランスの不安;ドイツの偽装工作、フランスの混乱;第二次世界大戦)
第2部 戦後篇―終わりなき『わが闘争』(戦争責任の所在―ドイツ人と『わが闘争』;発禁措置の限界;ドイツの亡霊;アジアからイスラムへ;トルコのベストセラー)

著者等紹介

ヴィトキーヌ,アントワーヌ[ヴィトキーヌ,アントワーヌ][Vitkine,Antoine]
1977年生まれ。数多くの政治家を生んだエリート校であるパリ政治学院を卒業後、ジャーナリストとして活躍。おもに独=仏共同経営のテレビ局「アルテ」を中心に、テレビ用のドキュメンタリー映画を製作、発表している。これまでに、裏取引の実態を暴露した『現代の詐欺師たち』、アメリカ同時多発テロに関するドキュメンタリー番組『敗北の誘惑』を製作。それに関する著書も上梓してきた

永田千奈[ナガタチナ]
1967年、東京生まれ。翻訳家。早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

手押し戦車

11
偽装とか絶対神話みたいな話や倫理違反な内容でも、それがトップや組織の意向ならば、批判することなく意志を先取りし、実行へと移してしまう。その基本構造は、ナチスのユダヤ人虐殺と似ている。ただこうした構造は、どの組織にも存在する。だからこそナチスの悪行は歴史上の特異な話ではない。条件さえ整えば、なでしこジャパンを本気になって感動した善男善女も、平気で恐ろしいことも自発的に犯すかも。人間とは実に愚かな部分も持ち、良い部分もある。似顔絵を描く時は顔半分を天使残り半分を悪魔にして描くのが正解でしょう!人は一人だと善2014/06/01

y-k-057

1
未だに『わが闘争』が様々な国で支持を受けていることには驚いた。最後の7つの教訓は胸に刻んでおきたい。2013/09/17

そい

0
「わが闘争」は不思議な本だ。しかし、今の価値観でなぜあの時この本を読みながら悲劇を止められなかったのかという議論は不毛だ。過去に起きた事実と「わが闘争」未だに各国で読めれ続ける意味を考えなければならない。第二次世界大戦敗戦国であるドイツと太平洋戦争の敗戦国である日本は加害者としての罪悪感と戦後イデオロギーからの脱却とのジレンマに苦しんでいる点で同じである。ドイツが「わが闘争」を腫物扱いする気持ちがなんとなく分かるきがする。2013/06/06

SIG

0
ヒトラーの書いた「わが闘争」。これがあの第二次世界大戦期、ドイツで、また各国でどのように注目されていたのかが記されていた。そして、現在では新たな影響を及ぼしつつあるかもしれないという危険を訴えていた。人を生かすも殺すも、昔から言葉なのだなと思った。2011/12/01

くさてる

0
ヒトラーが己の信条を表明した書物であった「我が闘争」。その本が、その誕生から戦後に至るまでどのように扱われてきたのか、という歴史を通して、ナチズムとドイツ国民の関わり、また言論と信条の自由の問題にまで目を配った内容になっている。2011/07/25

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