内容説明
島原の乱で荒廃した地に、領民のこころの復興を期して、ひとりの禅僧が現れた。将軍秀忠の家臣の地位を捨てた、鈴木正三という。力強い「仁王禅」と念仏を奨め、後世の仏教思想にも影響を与えた、憂国の禅僧の教えと波瀾の生涯を描く。
著者等紹介
童門冬二[ドウモンフユジ]
1927年、東京生まれ。作家。東京都庁職員時代は、知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ようはん
6
島原・天草一揆後に荒廃した天草の地の復興を代官に任じられた鈴木重成が行政面で行なう一方で、精神面では兄の禅僧である鈴木正三が行っており本書は正三の生涯と天草での領民に対するキリシタンからの改宗活動と正三なりの仏教の教えを伝える活動がメインとなる。頑固な武闘派という典型的な三河武士から禅僧に転じる異色の経歴故なのかキリシタンに対しても一方的な改宗を迫るではなくキリシタンの教えを徹底的に研究してその上で論破しようする姿等は印象深い。2019/10/31
hal
1
山本七平の本で知って以来。資料の少ない人だと思うので、内容がやや薄く感じるのは仕方ないかもしれない。天草の復興に関わっていたことは知らなかった。2020/01/23
メリー
0
鈴木正三、とにかく自分にまっすぐで正直なところに惹かれた。 「小善は大悪に似て、大善は非常に似たり」自分自身の行動も見直さないといけないなと思った2016/11/20
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