内容説明
歴史は夜つくられる。歴代英国王のほとんどに愛人がいた。女王もまた例外ではない。各王家の好色の血筋と奔放な愛が織りなす英国史の知られざる一面に光をあてる。
目次
1 ノルマン王家―ヘンリー一世
2 プランタジニット王家
3 ランカスター、ヨーク両王家
4 テューダー王家
5 ステュアート王家
6 ハノーヴァー王家
7 ヴィクトリア女王とエドワード七世
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
viola
7
英国王の愛人たちについて書いたもの。英国以外は庶出の国王やローマ法王がいたというのには驚き。ロザモンドはエリナーに毒と剣を差し出され云々はやはり作り話で、ガーターを拾ったからガーター勲章は恐らく作り話だけれど、左肩からかける云々は史実らしいことや、キャサリン・オブ・アラゴンやメアリーの不妊&エドワード六世の夭折はヘンリー八世の梅毒が原因だとか、ネルの愛人でもあった劇場支配人チャールズ・ハートはシェイクスピアが大叔父にあたるとか、今日はOKよを示すネグリジェ・ドレスとか、興味深い箇所が山ほどあって楽しい。2012/11/24
印度 洋一郎
3
12世紀のノルマン王朝から20世紀の現ウィンザー朝に至るイギリス王室にまつわる王と愛人の列伝。まぁとにかく「乱脈」「淫奔」、そして「狂淫」等穏やかではない文字が散見されるほど、イギリス王室の房事はカオスだ。跡継ぎが必要、という王室の宿命はあるものの、歴代国王はその必要性を遥かに超えて、多くの愛人を持ち、単に関係を持った女性を含めると更に多くなる。これが原因で後継問題が揉める事もあるが、このような女性関係で生まれた庶子達が今も家名が続く名門貴族の祖先になっていたりするから歴史はわからない。 2022/11/16
鴨の入れ首
2
イギリス歴代国王とその主な愛人たちの歴史をおおまかに紹介した歴史解説書です。英国王室裏面史あるいは英国王室スキャンダル史ともいうべき本書は、英国の歴史について私が勉強するきっかけとして大変興味を引かれる内容でした。面白かったです。2024/03/15
ゆずこまめ
1
イギリス王室よく廃止されなかったなと思うような王様もいるけど、王様も人間。色々な趣味の人がいる。2022/08/27
いちょう。
0
家系を、一領土を、一国を守っていくことが第一であったのだからこそ寛容なのだろうと思う。家長となる人物もその伴侶も責任は重いのだから。でもやはり時代も国も違うとはいえ、やたらと女性をあさるようなのは共感せんがな。家族のことで悩みが尽きないのは変わらないのね。2015/09/28