出版社内容情報
本当に驚異だ。従来、人類の歴史を語るとき、その九五%は文明以前の先史時代とみなされ、残り五%についてしか語られてこなかった。先史時代は歴史の本文に付された前書き程度にしか考えられてこなかったが、ラジリーは、先史時代こそ歴史の本文であり、歴史時代はその後書きと考えるくらいのほうが正しいという.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』 302頁、より)
内容説明
“野蛮”な石器時代に、じつは高度な文明が存在した。日本を始め、東西の数々の新発見が文明史観の根本的な見直しを迫る。
目次
石器時代の文明
原初のことば
新たなロゼッタ・ストーン
古ヨーロッパの記号―文字か文字以前か
旧石器時代の文字の起源
古科学
足跡から指紋へ
手術台のうえで
石器時代の手術
火の技術〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobu A
6
さすがは立花隆推薦本。石器時代は中学の歴史で勉強して以来。目から鱗。今から300万年前の前期旧石器時代から1万年前の新石器時代と非常に長い期間、様々な事象が起こっても不思議ではない。後期旧石器時代から既に美術や音楽が行われ、新石器時代には穿頭術と言う医学までも施されていた驚愕の事実。野獣的どころかかなり高度な文化が形成されていた石器時代。遥か大昔だけに、今後遺跡だけでどれだけ生活様式等を解明できるか不明だが、人類の祖先のロマンを感じる。現代人って思っている程進歩していないのかなと思ってしまう。2022/03/17
黒胡麻
2
石器時代は従来考えられていたよりも進んだ技術を持っていた。メソポタミア文明より古い時代に文字らしきものが見つかっているし外科手術や穿頭術は各地で広く行われていた(この章は読んでいて血の気が引く描写が多かった)。章を進むごとに時代は過去へと遡っていき、ついに人工物と自然物の判別さえ困難な時代に至る。この辺が人類の文化の歴史の最深部か。ちなみに日本の旧石器捏造が行われた遺跡も取り上げられており複雑な気分になった(この本が出版された翌年に発覚)2025/03/09
takao
1
石器時代の文明は想像以上に進んでいた(?)。 会計システムとしてのトークンの使用。外科手術。鉱業(採掘)。 また、地球祖語の存在を唱える学者もいる。2018/10/04
都人
1
石器時代は必ずしも未開・野蛮ではなかった。世界中の遺跡の発掘物から推理。日本の縄文式土器も出てくる。2010/10/17