出版社内容情報
【目次】
内容説明
18世紀ヴェネツィア。赤ちゃんポストに置き去りにされたチェチリアは、卓越した音楽的才能の持ち主。新人の音楽教師アントニオ神父(ヴィヴァルディ)は彼女の優れた才能をすぐに見抜くが、同時に激しい嫉妬にかられる―謎の多いヴィヴァルディの生涯の一時期を、養育院で孤独に暮らす少女の目から描き、『四季』誕生の秘話にせまる名作。イタリア最高の文学賞ストレーガ賞受賞。
著者等紹介
中山エツコ[ナカヤマエツコ]
1957年東京生まれ。イタリア文学翻訳家
スカルパ,ティツィアーノ[スカルパ,ティツィアーノ] [Scarpa,Tiziano]
1963年、ヴェネツィアに生まれる。1996年に小説第一作『Occhi sulla graticola(焼きつく目)』を発表して以来、小説にとどまらず、評論、エッセイ、詩、戯曲など多数の著作を発表、現在イタリアでもっとも活発な作家のひとりである。自作の朗読や音楽家とのコラボレーションでも知られている。2008年、本書でイタリア最高の文学賞のストレーガ賞と、スーペルモンデッロ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
8
私的には「Stabat Mater」の方がいいな。 いくつかグロイ場面が有るので要注意。全編を通して一人称の語りで進んでいきますが、繰り言が苦手な私はイライラ。。。母を求める思い。自分の存在を問う思い。音楽の棺。 現実の穢れた生活を見せられ苦悩する様は、音楽との対話でもあります。 狂気にかられたチェチリアのヴァイオリンとの対話は「iuxta Crucem lacrimosa」(ラテン語・歌詞の一部)なのでしょう。師弟愛よりこっちが気になりました。一度、曲も聞いてみてください。美しい曲です。成長とは残酷。2026/07/11
スエ
4
元々は「スターバト・マーテル」の題名で出版され、映画化にあわせて改題となった。映画も見ており、こちらはヴィヴァルディ色が濃いのでタイトルに違和感ないのだが…。小説のほうは、ピエタ養育院の赤ちゃんポストに置き去りにされ、ヴァイオリン奏者として暮らすチェチリアの視点で語られ、ヴィヴァルディの登場は後半になってから。「繊細な音楽の棺の中に生き埋めにされている」彼女たちが、母を思いながら時を重ね、やがて現れた変わり者のヴィヴァルディによって覚醒していく。小説も映画も素晴らしかったが、結末はどちらも違和感でした。2026/05/30
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