出版社内容情報
【目次】
内容説明
フォークナーは「南北戦争を舞台にした白人と黒人の少年の物語」を書こうと思い立ち、執筆を開始したという。連作前半はその意図どおり少年の眼で南北戦争期のアメリカ南部の様子が語られる。少年ベイヤードと、一緒に育った黒人のリンゴー、母親がわりの祖母ちゃんの3人が繰り広げる冒険譚がスピーディに展開し、軽妙なユーモアがちりばめられた豊かなエピソードが連なる。しかし連作後半になると、物語は次第に南部の暗い景色に分け入っていく。北軍相手の危険な駆け引きに手を染めていく祖母ちゃん、戦争の栄光から抜け出せず暴走する父親、無理やりに父親の2番目の妻とされたいとこドルーシラ。そして最終話、24歳になったベイヤードに南部の掟が定めた悲劇が迫る―。「この作品を最初に読んでほしい。読みやすいから」とフォークナー。「もう一つの『風と共に去りぬ』」とも称される傑作連作短篇集。芥川賞作家による半世紀ぶりの新訳!
著者等紹介
フォークナー,ウィリアム[フォークナー,ウィリアム] [Faulkner,William]
1897‐1962。アメリカ合衆国ミシシッピ州生まれ。同州北部の町オクスフォードで生涯の多くを過ごす。高校中退の後、軍隊や大学を転々としながら詩や散文の執筆を手がける。1924年、最初の詩集『大理石の牧神』を発表、26年には最初の小説『兵士の報酬』を発表する。その後アメリカ南部の架空の地ヨクナパトーファを舞台とするサーガに着手、小説を次つぎに発表する。46年、マルカム・カウリー編の小説選集『ポータブル・フォークナー』の出版を機に国内外で一気に評価が高まり、50年にはノーベル文学賞を受賞、また全米図書賞やピュリツァー賞を受賞するなど世界文学を代表する作家となった
小野正嗣[オノマサツグ]
1970年大分県生まれ。作家、仏語文学研究者。東京大学大学院総合文化研究科を経てパリ第八大学で博士号取得。現在、早稲田大学教授。『にぎやかな湾に背負われた船』で三島由紀夫賞、『九年前の祈り』で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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