吹雪

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  • サイズ A5判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309208817
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

出版社内容情報

近未来のロシアを舞台に、ゾンビ化する感染症のワクチンを村に届けようと格闘する医師と御者。ミニ馬、謎の薬、巨人と小人……。世界20か国以上で翻訳され、スーパーNOS賞受賞の傑作。

著者情報
1955年ロシア生まれ。83年『行列』でデビュー。「現代ロシアのモンスター」と呼ばれる。2010年『氷』でゴーリキー賞受賞。主な著書に『青い脂』『マリーナの三十番目の恋』『氷三部作』『テルリア』など。

内容説明

人間がゾンビ化する「黒い病」のワクチンを村に届けるため、インテリ地方医師プラトン・イリイチ・ガーリンは吹雪をついて旅に出る。御者セキコフが操るソリ車にはヤマウズラのような小馬50頭がボンネットに収まる。小人の粉屋と豊満な妻、謎の透明物質でできたピラミッド状の麻薬装置、ホログラムを映しだすラジオ、身の丈6メートルにおよぶ巨人、三階建てほどの巨大な馬…吹き荒れる嵐のなか、二人はいつしか暗闇と吹雪の世界に迷いこむ。『青い脂』『氷三部作』『ロマン』『愛』など、現代文学のモンスターと称される作家随一の人気作!!!

著者等紹介

ソローキン,ウラジーミル[ソローキン,ウラジーミル] [Sorokin,Vladimir]
1955年ロシア生まれ。70年代後半からモスクワのコンセプチュアリズム芸術運動に関わる。85年、当時のソ連を象徴する風景を戯画化した作品『行列』をパリで出版する。ソ連崩壊後、『青い脂』(99)、『氷』(2002)、『ブロの道』(04)、『23000』(05)と続く“氷三部作”や、『親衛隊士の日』(06)、『砂糖のクレムリン』(08)、『吹雪』(10)などを発表し、2010年には『氷』でゴーリキー賞、『吹雪』でNOS賞受賞。さらに長篇『テルリア』(13)、長篇『マラナガ』(17)、短編集『白い正方形』(18)、『ドクトル・ガーリン』(21)などを発表。英語圏などでも高く評価され、2014年国際ブッカー賞最終候補。2020年には『吹雪』でスーパーNOS賞受賞

松下隆志[マツシタタカシ]
1984年生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。岩手大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

75
久しぶりのソローキン。「また、エログロ増しましの洗礼を受けるのか・・・」と慄きながらも頁を捲ると、読みやすいぞ!変態(褒めています)の国、ロシアによる『聖アントニウスの誘惑』+『ドン・キホーテ』。都市部に吹き荒れるゾンビ・パンデミックを喰い留めるワクチンを届けようとするドクトル・ガーリン。だがインテリで居丈髙な彼の胸にあるのは使命感ではなく、自惚れからの名誉欲だけである。だが、ワクチンを運ぶ道中は罪を誘発されるばかり。そして鶉より、小さい為に籠にすっぽり、入る馬達の姿を想像しては胸のときめきが止まらない!2023/09/16

syaori

69
エピデミックが発生した地域にワクチンを届けに行く郡医者と、中継地で彼を乗せることになった御者が織り成す道中小説。訳者も指摘する、善と民衆のための世界を志向するインテリの旦那と従順に現状に満足する御者の19世紀的で今日的な齟齬に、四階建て級の巨大馬や小人・巨人といったおとぎ話めいたグロテスクで美しいイメージがまぶしてあるのが本書の魅力で、同時に作品中で何度も言及される「道」、ワクチンを運ぶ道であり人間としての道であるそれが「見つからなかった」という結末は、現在の世界への作者流のアイロニーのように感じました。2023/09/29

蘭奢待

44
ウラジミール・ソローキンという作家の作品を深掘りし始めた。なんとも不思議な作風で、20世紀初頭のロシアを描いていると思い込んでいると、突然おかしな描写が登場したりする。この小説は「黒い病」に侵されつつある村にワクチンを届けようとするドクターと車夫。猛吹雪の中、次々と現れる障害。命からガラ少しずつ進む。車夫が操るのは小馬が動力の車。馬車だと思って読み進めると混乱する。雪に埋もれていた透明なピラミッドにぶつかり故障してしまう。身長6mの巨人の死体の鼻の穴に車が突き刺さる。ところどころ???が出てくる。2023/07/09

マリリン

40
黒い病が蔓延する地に、ワクチンを届けるべくドクトルを乗せ走る馬車(小さな馬が50頭は...なるほど)...ではない車。吹雪の中、馬のいななきを感じつつ先が全く読めない感にワクワクし、思わぬ事態に遭遇し(特に巨人)、人間の欲求に忠誠を誓い? 結末はそう来たかとこちらも意外。さすがソローキン、確かにオマージュ...既読作品が脳裏をよぎる。ストーリーの合間からロシア文学と世情が覗える。“疲れたおもちゃたちは眠る...” 色々な要素がギュッと詰まった、ストレート読みでも、裏読みしつつ味わうのも美味しい作品だった。2023/12/24

塩崎ツトム

24
そういえば「セカンドハンドの時代」でも「ゾンビ」という単語を自分たちの比喩として使う人びとが大勢いたなと思い出す(翻訳の妙かもしれないが)。かの国は農奴といった下層住民のヒューマニズムによって、ヒエラルキー上位者の傲慢さが維持されてしまうという点で特異なのではないか?それと同時に、かの国ではその広大さから、なんというか、大義と俗物根性が奇妙なアマルガムを形成しているんじゃなかろうか、ということを考えた。そしてかの地の冬は寒い。2024/11/15

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