出版社内容情報
記憶を失ったまま生きる一人の女性の人生をとおして、記憶と忘却の意味を問いかける壮大な物語。『武漢日記』著者による傑作長編。
内容説明
その女はずっと自分と闘ってきた。記憶を失った一人の女。その波乱の人生の秘密が明かされたとき、浮かび上がる「人が生きる意味」とは―。中国本国で発禁処分、『武漢日記』著者による傑作長編。第3回路遙文学大賞(中国の民間による文学賞)受賞。アジア文学賞2020(フランス・ギメ東洋美術館主催)受賞。
著者等紹介
方方[ファンファン]
1955年、中国・南京生まれ。本名は汪芳(ワン・ファン)。現代中国を代表する女性作家の一人。2歳時より武漢で暮らす。運搬工として肉体労働に従事したあと、文革後、武漢大学中国文学科に入学し、在学中から創作活動を始める。卒業後はテレビ局に就職し、ドラマの脚本執筆などに従事。80年代半ばから、武漢を舞台に、社会の底辺で生きる人々の姿を丁寧に描いた小説を数多く発表。2007年からは湖北省作家協会主席も務めた。2010年、中篇「琴断口」が、中国で最も名誉ある文学賞のひとつである魯迅文学賞を受賞
渡辺新一[ワタナベシンイチ]
1946年生まれ。中央大学名誉教授。東京都立大学大学院博士課程満期退学。専門は中国現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Take@磨穿鉄靴
30
途中で断念。だらりとした展開と中国の人名の馴染みの無さから途中誰が誰だか分からなくなる。相関図を書こうかと思ったけど気分が下降。こんな状態では妻が読む「三体」には苦しめられるだろう。とりあえずこの本にそこまで時間は割けない。ここまで。最後まで読んでない私に内容を語る資格無し。評価は自重。2022/07/09
yutan2278
19
1952年、「土地改革」が急進する中国で、一人の女が急流の中から瀕死の状態で救出された。女はすべての記憶を失っていた。数年後、命を救った軍医に再会して結婚した…。 中国共産党の黒歴史に触れる部分があるためか、現在では発禁処分になっているようです。大学で中国共産党について学んできたため、さもありなんという感じ。 一読の価値はある作品です。2023/01/21
ののまる
4
なぜこれが発禁処分になるのかわからん。ちゃんと読んだのかその老幹部3名は、または本あまり読まずで理解力がないのか。武漢日記のために、著者攻撃ってことか。これ発禁する今の中国言論規制は、かなりやばしよね。それより、あんたが喋ったんかい!!って読みながら言ってしもた。2024/07/19
Mana
4
青林の母・黛雲はかつて川に流されているのを助けられ記憶喪失になっていた過去を持つ。ある日意識を失った後、彼女の魂が漂うのは記憶喪失となる前の共産党革命の頃。中国の革命時代の話はこれまでにもいくつか読んできたので、黛雲の身に降りかかることもなんとなく想像されて背筋が寒くなりながら止まらずにどんどん頁をめくっていった。 この土地開放により地主階級の人々に起きたことはあまりにもむごいが、では彼らが100%無辜の被害者なのかといえば決してそうではないということもまた黛雲を通して描かれている。2022/07/25
takao
2
ふむ2025/03/31
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