出版社内容情報
1900年刊行。明治に入って初めての実話怪談集か。珍しい話も。名手による読みやすい初めての現代語訳で怖さも一段。
内容説明
これは怖い。実話怪談100話の初めての現代語訳!明治期に編まれた“怪談百物語”の決定版・伝説の書「幽霊―百題」が怖さがさらにつのる今の読みやすいことばで蘇る。百霊供養会で語られた具体的な怪談話の全記録。
目次
弟に殺された幽霊が役人に訴える(津島の弥十郎)
怪談の売り家(両国大川端)
根津宇右衛門、死んで諌言をする(根津宇右衛門)
幽霊が食べ物に毒薬をふりかける(囚人寅吉に殺された巡礼親子)
二重峠で癩病者を殺して自首する(旅の病者)
幽霊となって、師の伝書を辱しめず(浜田吉兵衛)
幽霊となり、貸した金を督促する(赤穂の某住職)
死後、子息のことを哀願する(柳川藩士松尾某)
娼妓が情夫の幽霊を見る(伊勢梅井戸村の住職某)
雨の夜、幽霊を見て人に抱きつく(榎木大明神祠)〔ほか〕
著者等紹介
志村有弘[シムラクニヒロ]
怪奇・伝承文学研究者。1941年、北海道生まれ。相模女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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qoop
7
志村有弘氏による現代語訳版。明治期の実話を中心とした百話の中では、特に西南戦争にまつわる怪談や囚人の談話などが興味深かった。読みながら聞き知った印象も受けたが、典型的な因縁話が多いせいだろうと流していた。しかし訳者あとがきに至ってようやく、他書で原文を読んでいたと気づく。迂闊だったなあ。2022/07/18
喜木海弐
1
同じような形式の話が多かったように思う、そういう点では現代の2ちゃんねるの怖い話に通ずる所がある。 基本は女の嫉妬で化けてでたり、金のために殺した相手が現れたりする話ばかりだった。2021/09/06