私の名前を知って

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私の名前を知って

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  • サイズ 46判/ページ数 468p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309208183
  • NDC分類 326.23
  • Cコード C0098

出版社内容情報

2015年、米スタンフォード大学で起きたレイプ事件。すべて喪失した被害者が、自身の声を再びとり戻すために描いた真実の物語。

内容説明

2015年、米スタンフォード大でシャネルを襲った性暴力事件。自身の身体に残された傷跡、そして現場から逃亡しようとした加害者と、それを阻止した目撃者の存在は、犯行が疑いのないものであることを示していた。しかし、事件以後の彼女に絶え間なく押し寄せた、孤独感や羞恥心との闘いの日々…彼女は何に怯え、何と闘い、何に癒やされてきたのか?自分自身を取り戻すために過ごさなければならなかった波乱に満ちた時間を描き、社会や司法制度が抱える差別や抑圧に挑んだ、衝撃的な回想録。全世界が絶賛したノンフィクション。全米批評家協会賞“自伝部門”受賞(2019)。ニューヨーク・タイムズ紙「ベストセラー」(2019)。

目次

私の名前を知って
被害者が受けた影響に関する陳述書(エミリー・ドウ)

著者等紹介

ミラー,シャネル[ミラー,シャネル] [Miller,Chanel]
作家、アーティスト。カリフォルニア大学サンタバーバラ校で文学の学士号を取得。現在はカリフォルニア州サンフランシスコに在住。本書『私の名前を知って』は全米批評家協会賞“自伝部門”を受賞し、ニューヨーク・タイムズ紙「ベストセラー」のほか、ワシントン・ポスト紙、シカゴ・トリビューン紙、タイム誌、NPR誌、ピープル誌などで2019年のベスト・ブックスに選ばれた。また、2016年にグラマー誌「ウイメン・オブ・ザ・イヤー」、2019年にタイム誌「ネクスト100」、2020年にフォーブス誌「30歳未満の30人」に選ばれている

押野素子[オシノモトコ]
翻訳家、東京都生まれ。米・ワシントンDC在住。青山学院大学国際政治経済学部、ハワード大学ジャーナリズム学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃちゃ

109
性暴力の被害に遭った著者が実名を公表するために、どれほどの勇気と決意が必要だっただろう。“あの日”から彼女は匿名の被害者となり、穏やかな日常は奪われ、恐怖と苦悩と恥辱と孤独にまみれた非日常の日々が押し寄せる。裁判の過程はあまりにも苛酷で、個人の尊厳を剥奪し、膨大な時間と巧妙な手段で彼女の体と心を極限まで追い込む。読みながら何度も強く憤り、目頭が熱くなった。「すべての女の子たちへ。私はあなたがたと共にいます」彼女は強くなろうと奮い立つ。声を上げることで自らの誇りを取り戻し、新しい歴史を作ってゆくために。2021/08/02

syaori

69
レイプ事件の被害者が事件や裁判を振り返った本。彼女が語るのは「被害者が安全、正義、回復を期待できるシステム」が存在していないという現実や「男子は自制できない」を容認する巨大で根強い男性優位の思想。彼女も不条理な裁判制度や弁護人の質問、理不尽な報道に何度も直面し、こちらも苦しくなるほど。でもその中で、こんな苦痛は自分で最後にしたいから闘うのだという答えを掴み、全ての被害者に「あなたには価値がある」と伝えるために紡ぐ彼女の言葉は、社会を変えていければという力に満ちていて、大きな勇気をもらったように思いました。2022/04/27

ヘラジカ

56
本を手に取るのを躊躇いそうになる度、「あなたは配信をオフにして、見たいものだけ見られる。この経験をしたくないって言う選択肢、私にはないんだよ」との言葉が突き刺さった。彼女自身の経験だけでも読むのが苦しくなるくらいだったが、この事件はたまたま注目される要素を持ち、被害者が声を持てたというだけで、同質かそれ以上の地獄を体験した人が膨大な数存在することを考えると、湧き上がる感情に対処できなくなる。どう考えても不当な量刑にも「正義の実現という点では、最も恵まれたところにいた」と言わせてしまう世界。圧倒された。2021/03/07

ネギっ子gen

39
【Still waters run deep】静かなる憤怒の書。2015年の米スタンフォード大で、シャネル・ミラーを襲った性暴力事件。自身の身体に残された傷跡、現場から逃亡しようとした加害者、それを阻止した目撃者の存在から、犯行は疑いのないものだった。なのに、事件後も苦痛に満ちた闘いの日々が続くことに――。事件後、彼女にはエミリー・ドウという仮名が与えられる。身元を隠すため。それでも、性暴力のサヴァイヴァーはセカンドレイプにあう。裁判で、ネットで。それらにも負けずに、彼女は本書を執筆し、名前も公表――。⇒2022/03/06

セロリ

35
2015年1月17日、22歳で性的暴行を受けた女性の自伝。飲酒により記憶がない状態の彼女に性暴行を加えたのは、スタンフォード大学の1年生で有力な水泳選手だった。女性はその日からエミリー・ドウという匿名になり、加害者に罪を認めさせるため裁判に挑む。でもその過程は過酷だ。経験した本人の明確な表現に心を打たれる。何度も泣きそうになった。この事件に被害者と加害者の属性や性格、飲酒など関係ない。裁かれるべきは、泥酔した意識のない女性の膣に、意識のある男性が無断で指や異物を入れた事実だ。被害者に落ち度なんかない。2024/11/01

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