サハリン島

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サハリン島

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  • サイズ B6判/ページ数 408p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309208121
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

出版社内容情報

北朝鮮発の核戦争後、日本は鎖国を開始。帝大の女性未来学者が人肉食はびこるサハリン島に潜入する。2010年代最高の露語SF。

内容説明

キム・ウン・ユンが発射した弾道ミサイルをきっかけに、核戦争が勃発。二か月にわたる熱戦のすえ、欧米の主要工業国は壊滅する。ユーラシア大陸では人間をゾンビ化する伝染病MOB(移動性恐水病)が流行し、ロシア東岸は化学兵器で浄化される。一方、日本は鎖国体制を敷き、大日本帝国を復活。その保護下にあるサハリン島に、帝国大学応用未来学研究者シレーニが調査に赴く。徹底して差別される中国人とコリアン、「ニグロ」と呼ばれる檻の中の生贄たち、謎の天才詩人シンカイシロウ、人間の死体を燃料とする発電所、放射能で汚染された木々や魚類…。魑魅魍魎うずまく茶色い大地で、シレーニと案内役の銛族アルチョームはいかなる未来を掴みとるのか。破格の想像力に満ちたロシア発の「日本小説」!

著者等紹介

ヴェルキン,エドゥアルド[ヴェルキン,エドゥアルド] [Verkin,Eduard]
1975年ロシア・ヴォルクタ生まれ。大学で講師を務めながら執筆活動を開始する。2003年よりゴーリキー文学大学の高等文学コースで学ぶ。06年、初の長編『夢の居場所』を発表し、宿望賞SF部門最優秀作品賞受賞。19年、初の一般向け長編である『サハリン島』で国際的な幻想文学賞であるA&B・ストルガツキー賞受賞

北川和美[キタガワカズミ]
ロシア語通訳・翻訳家。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専攻は現代ロシア文学・文化

毛利公美[モウリクミ]
ロシア文学研究・翻訳家。東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

77
核戦争後、日本が先進国で唯一の生存国となった世界。天災や放射能、更には凶悪なウィルスによって荒れ狂うサハリン島を舞台にしたポスト・アポカリプス・ロシアSF。ダンテの神曲よろしく、地獄のような地を経巡るロードノヴェル形式だが、現実離れした設定からは想像もつかないほど物語の背景が緊密に作り上げられている。生々しく色や臭いが紙面から浮かび上がってきそうな描写力、ユーモアさえも狂気が滲む圧倒的退廃感。凄まじい負のオーラが五感を刺激する空前絶後の衝撃作である。これを書くまで児童文学作家だったとは俄かに信じ難い。2020/12/26

syaori

74
舞台は第三次世界大戦後、日本以外の先進国が壊滅した時代の、日本帝国の流刑地となったサハリン。眼前に広がるのは、生態系が破壊され汚染された島の自然やコリアンや中国人、ニグロと呼ばれる白人に対する蔑視、「顔は腐食し両耳が腐って落ちている」人々や死体まで石鹸や燃料として利用する、絶望と終末の光景。その中で、語り手たちが語るのはこの状況の中で「生きなくてはならない」幸福や「未来は今ここよりよくなる」という確信。物語の最後は私達が言い忘れているのはいつもそのことなのだと示唆するようで、もの悲しい明るさが残りました。2024/05/28

ちゅんさん

71
面白かった。SFでありディストピア物でありポストアポカリプスでありパニックホラーとも言える作品。やや重みと言うかシリアスさが足りないが(もともとYA作家らしいのでそこは仕方ないか)その分読みやすくて面白い。キャラが立った登場人物が多くストーリーが派手なので映画向きだなと思ったらその話も出ているらしい。気になったのは中国人やコリアンの扱い、酷すぎるが大丈夫なのこれ。あと“ニグロぶちのめし”とかヤバくない?はじめはありえない世界観と思ったけど読み終えると割とリアルなのかもしれないと思った。2021/09/23

キムチ

65
ポストアポカリス・・苦手な世界へずぶずぶ足を踏み入れて行くまでがなかなか。まさに石に噛み入ると言った風。僅かながらあるサハリンの知識は払拭して・・北朝鮮弾道ミサイルに端を発した核戦争の後のサハリン。人間はロシア人やハーフ、中国人・コリアンと日本帝国のモノのみ。舞台になるコミュニティは監獄そして荒廃する自然と怪しげな船舶だけ。文字面に腐臭、汚物が溢れ、人心は荒廃の極み。薄汚い役人以外の人々は不具者だらけ。フツーにあるはずの人間感情はもはや皆無、まさに地獄絵図。歯を食いしばり?読み突き抜けた其処はデストピアの2021/09/24

Sam

55
ロシア人作家によるいわゆる「ポスト・アポカリプス」の小説。北朝鮮による核戦争で世界は崩壊したが日本は生き残る。そんな中、主人公である東京帝大の未来学者シレーニが調査のためサハリン島を一巡りするという物語。まさに文字通りの「地獄巡り」であり、「移動性恐水病」なる病に冒されたゾンビ擬きの襲撃などサスペンスフルな場面もあるが、真に迫力を持って迫ってくるのは人々の絶望と狂気である。それでも最後は再生の物語として締め括られており「未来学」の勝利というべきか。筆者は芥川龍之介はじめ日本文化に造詣が深いとのことである。2021/09/04

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