出版社内容情報
北朝鮮発の核戦争後、日本は鎖国を開始。帝大の女性未来学者が人肉食はびこるサハリン島に潜入する。2010年代最高の露語SF。
内容説明
キム・ウン・ユンが発射した弾道ミサイルをきっかけに、核戦争が勃発。二か月にわたる熱戦のすえ、欧米の主要工業国は壊滅する。ユーラシア大陸では人間をゾンビ化する伝染病MOB(移動性恐水病)が流行し、ロシア東岸は化学兵器で浄化される。一方、日本は鎖国体制を敷き、大日本帝国を復活。その保護下にあるサハリン島に、帝国大学応用未来学研究者シレーニが調査に赴く。徹底して差別される中国人とコリアン、「ニグロ」と呼ばれる檻の中の生贄たち、謎の天才詩人シンカイシロウ、人間の死体を燃料とする発電所、放射能で汚染された木々や魚類…。魑魅魍魎うずまく茶色い大地で、シレーニと案内役の銛族アルチョームはいかなる未来を掴みとるのか。破格の想像力に満ちたロシア発の「日本小説」!
著者等紹介
ヴェルキン,エドゥアルド[ヴェルキン,エドゥアルド] [Verkin,Eduard]
1975年ロシア・ヴォルクタ生まれ。大学で講師を務めながら執筆活動を開始する。2003年よりゴーリキー文学大学の高等文学コースで学ぶ。06年、初の長編『夢の居場所』を発表し、宿望賞SF部門最優秀作品賞受賞。19年、初の一般向け長編である『サハリン島』で国際的な幻想文学賞であるA&B・ストルガツキー賞受賞
北川和美[キタガワカズミ]
ロシア語通訳・翻訳家。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専攻は現代ロシア文学・文化
毛利公美[モウリクミ]
ロシア文学研究・翻訳家。東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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