出版社内容情報
書き出しを読めば世界文学がわかる――メルヴィル、ジョイス、ウルフ、カフカ、トルストイ…世界の名作が「柴田訳」の新訳で読める!
【著者紹介】
1954年生。『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン』(上・下)で日本翻訳文化賞を受賞。著書に『翻訳教室』他、訳書にポール・オースター『幻影の書』他多数。
内容説明
“書き出し”だけで、世界の名作一気読み!あの“柴田訳”の「新訳」で、なんと全73作品。
目次
書き出し「イギリス文学」篇
書き出し「アメリカ文学」篇
書き出し「重訳で読む世界文学」篇
書き出し「英米児童文学」篇
書き出し「英米怪奇幻想」篇
書き出し「英米詩」篇
書き出し「序文」篇
著者等紹介
柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年東京生まれ。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
92
有名な英米文学+αの書き出しを柴田訳で読むという企画。とは言え、人には色々と好みがあり、翻訳でもそれは反映されます。合わなくても自分の知らなかった本を知るきっかけになったと思えば、大丈夫。特に柴田版『私は猫だ』は『吾輩は猫である』のインパクトが強すぎて違和感で苦しむことになりました。そして英文翻訳者が三人もいる『源氏物語』の書き出し翻訳は使われている語などで翻訳者の個性が垣間見えて面白い。2018/06/21
☆よいこ
52
有名な世界文学の冒頭(書き出し)を、作者が自分で翻訳して紹介する。ので、いわゆる有名作品だとちょっと訳のイメージが違うかなと思うものもある。クマのプーさんは石井桃子の訳が名訳なのでいわずもがな。「イギリス文学」「アメリカ文学」「重訳で読む世界文学」「英米児童文学」「英米怪奇幻想」「英米詩」「序文」と、たくさんの作品が網羅されているのは面白い。源氏物語の重訳が興味深かった。▽ブックトークのネタ探しのため読んでみたが、役立ちそうにない。書き出しだけが2~3ページであるので、さらっと読了。2019/03/13
Y
35
世界文学全集におさめられるような作品であると、題名と大まかなストーリーは知っていても、なかなか手に取る機会がない。けれど本書は書き出しだけを集めたということだけあってとっつきやすく、良ききっかけ作りを果たしている。源氏物語の英訳3パターンを翻訳したものは、それぞれ微妙なニュアンスの違いが生まれていて、原文を読まない限り翻訳を経た文章はその翻訳家の個性がどうしても色濃く出てしまうものなんだなぁと改めて思った。あと児童文学にすごく興味を持ったので、不思議の国のアリスとくまのプーさんはぜひ読みたい。2013/11/05
たー
20
書き出しだけでも読みたくなる本がいくつかあった。柴田氏のコメントもグッド。2013/09/21
愛玉子
19
面白い!面白いのにストレスがたまる!だって、柴田元幸さんの訳で世界文学の有名どころ(しかも柴田セレクト=私好みの作品が多数)が読めるなんて嬉しくてたまらんのに、それが1ページ半ほどの書き出し部分しかないのだから、その寸止め感たるやハンパない。ひとことコメントも楽しくて、何だかもうこんなに色々盛りだくさんで良いのだろうか、と思ってしまうほど。取り上げられている作品は、どれも柴田訳を読んでみたいけれど「高慢と偏見」「アンナ・カレーニナ」は、ぜひ全部訳して〜!2015/02/13
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