ガガーリン―世界初の宇宙飛行士、伝説の裏側で

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  • サイズ B6判/ページ数 350,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206264
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0098

内容説明

1961年4月12日、ユーリー・ガガーリンは人類として初めて地球の大気圏を離れ、宇宙飛行に成功した。だが、20世紀を代表する人物となりながら、その後の彼は、みずからが危うい人生を送る一方、ソヴィエト国家に対しては脅威をもたらすような存在になっていく。そして34歳の若さで、訓練中の飛行機により事故死したのだった。本書はKGBの未公開ファイルや、旧ソ連当局の宇宙開発における機密文書、ガガーリンの友人や同僚へのインタビューなどをもとに、この初の宇宙飛行士の―政治的圧力に引き裂かれ、アルコール依存症と闘い、無慈悲な全体主義体制に反抗した男の―真実の姿を明らかにするものである。

目次

第1章 農民の息子
第2章 リクルート
第3章 設計技師長
第4章 準備
第5章 飛行直前
第6章 一〇八分間
第7章 帰還
第8章 宇宙開発競争
第9章 フォロス事件
第10章 仕事への復帰
第11章 地に堕ちる
第12章 残骸
エピローグ

著者等紹介

ドーラン,ジェイミー[ドーラン,ジェイミー] [Doran,Jamie]
アイルランド出身の元BBC映画プロデューサー。1994年に旧ソ連初の原爆を扱ったドキュメント・テレビ映画“The Red Bomb”(『赤い爆弾』)を製作。数々の賞を受賞している。現在は自分のドキュメンタリー映画制作会社をもつ

ビゾニー,ピアーズ[ビゾニー,ピアーズ] [Bizony,Piers]
科学ジャーナリストで宇宙史研究家、ポピュラー・サイエンス・ライター。『フォーカス』、『ワイアード』など英米のさまざまな雑誌に寄稿するほか、単行本の著作も多い

日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
青山学院大学理工学部卒。英米文芸およびノンフィクション書の翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

75
ガガーリンのドキュメンタリー映画の製作者が1990年(翻訳2013年)に書いた本。ソ連崩壊後に関係者などに聞き取りしガガーリンの実像を描く。彼の幼少のころから、厳しい訓練と選抜。世界初の宇宙飛行士になれなかった二番目の男、偉業を終えた後一変した彼の生活。34歳で生涯を終えた訓練中の事故の真相など。旧ソ連のプロパガンダだったロケット開発の重圧と政治との兼ね合いで翻弄される彼や人々に重苦しい印象が残る。正直いって先日読んだ「レッドムーンショック」と比べると面白みに欠ける。悲劇の題材で真面目な書き方のせいか。2018/01/31

Nobuko Hashimoto

30
授業で学生が映画「ガガーリン」の紹介をしてくれるので、私も予習。映画を観て、この伝記を読んで、すっかりガガーリン・ファンに。同時代に生きていたら、絶対パレード見に行ってました☆ 笑顔が素敵なナイスガイ☆ ブログにいろいろ熱く語ってしまいました。https://chekosan.exblog.jp/29504374/2019/07/03

ヨクト

25
「ザ・ファースト・マン・イン・スペース」ガガーリンの34年の人生に迫った本。米ソ宇宙競争の中で、人類史の中で、これからも語り継がれるであろう人物である。それゆえに早すぎる死が惜しい。だが、謎の死を遂げたからこそ今尚ヒーローとして在り続けている反面もあるが。『宇宙からの帰還』にも書かれているが、宇宙を経験した人はもうただの人ではありえないのだ。精神世界や宗教世界に入る人、世界に怯える人、ヒーローたる人。ガガーリンはヒーローの裏側で社会に怯えていた。あまりにも重い肩書き・重圧に。2014/12/30

ふぇるけん

21
人類で初めて宇宙にいったガガーリンの辿った軌跡。生い立ちから宇宙に飛び立つまでは栄光への階段を登るようなサクセスストーリー。ガガーリンは決して自分だけが偉大なことを成し遂げたわけではなく、設計者をはじめさまざまな人の努力の上に立っているだけということを正しく認識していた。しかし、そのあまりにも偉大なことを成し遂げたために英雄扱いされ、再度宇宙に飛び立つことができなかった苦悩や周りからの大きすぎる期待に押しつぶされそうになった点など、重厚に語られている良書。2015/06/10

ワダマコト

15
The first man in space. アレクセイユーリ・ガガーリンの一生を、関係者らへのインタビューを元に描いた傑作。「地球は青かった」の一言だけで、世界初の有人宇宙飛行士のことを記憶しているのならば、それは多分に損をしている。ユーリの人生は、ボストークの話だけでは決して済まない。宇宙へ行く前の訓練時代や帰還してからの社会との関わり、そして彼自身が感じていた「宇宙飛行」という船に乗り込んだ多くの人たちの存在について、これまで語られることのなかった真実が、赤裸々に語られる。2015/02/28

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