エドワーディアンズ―英国貴族の日々

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206219
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

1905年、英国、華やかに爛熟する上流社交界―。美しい19歳の青年公爵セバスチャンがたどる愛の冒険譚。男爵家令嬢にして作家、詩人、名高き造園家、ヴァージニア・ウルフの同性の恋人、幾多の顔を持つ女流作家ヴィタが綴るもうひとつの『オーランドー』。

著者等紹介

サックヴィル=ウェスト,ヴィタ[サックヴィルウェスト,ヴィタ] [Sackville‐West,Vita]
1892~1962年。長い歴史を持つ英国の貴族、サックヴィル男爵家のひとり娘に生まれ、ケントの大邸宅「ノール」で少女時代をすごす。1913年に外交官のハロルド・ニコルソンと結婚。生涯深い絆で結ばれ、二子をもうけたが、夫と妻の双方とも婚姻外に同性との恋愛を求めた。生涯のうちに数多くの詩集、小説、随筆、旅行記、評伝を発表し、特に庭造りに関する随筆はよく知られている

村上リコ[ムラカミリコ]
文筆・翻訳業。千葉県生まれ。東京外国語大卒。得意分野は19世紀後半から20世紀前半にかけての英国の家事使用人、女性や子どもの生活文化。テレビアニメーション「英國戀物語エマ」「黒執事」の考証も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まふ

95
貴族の娘でヴァージニア・ウルフの<恋人>であった著者が「オーランドー」の返礼として書いた貴族社会の社交恋愛物語。主人公のセバスチャンは幾人かの美女達に振られて結局父祖伝来の公爵家を嗣ぐ覚悟を固めるのだが、貴族社会の生活ぶり、成り上がり者(スノブ)の姿、戴冠式の内側からの様子など、貴族社会からの庶民への「案内書」的でもある。冒険家アンティクルの叙述が平面的で物足りない、などの不満は残るが、「お姫様の作品」としては全般的に健康的な内容であり、発売当時ベストセラーとなったのも頷けた。2023/06/20

ケイトKATE

13
20世紀初頭のイギリス貴族社会を舞台に、美貌の青年貴族セバスチャンの恋模様が描かれている。著者ヴィタ・サックヴィル=ウェストは、名門貴族令嬢であったこともあり、本書を読んでいると、当時のイギリス貴族の生活を覗いているような気分になる。また、私は読書中「これ、『ダウントン・アビー』じゃないか」と呟いてしまった。なぜなら、本書にはイギリスの人気ドラマ『ダウントン・アビー』に似た場面がたくさん出てくるからである。『エドワーディアンズ』は、『ダウントン・アビー』が好きな人であればハマる小説だと思う。2020/04/24

Mana

5
著者が実際の貴族ということで、ストーリーや描写に説得感を感じる。斜陽の時代を生きる青年貴族のうつろい。2018/07/22

かつらこ

5
大英帝国エドワード朝を生きる上流階級の人々の、享楽と憂鬱。著者が上流階級出身とあって、その生活風景が克明に描写されている。クリスマスの慈善イベントに嫌々出席しながらも完璧にこなす主人公の母親の台詞が、生々しくて苦笑した。彼女は主人公の最後の決断を知ったら卒倒しそう。上流階級に憧れて止まない、中産階級の淑女テリーサが明るく純真で魅力的だった。2016/10/05

shou

5
エドワード朝時代の貴族の日々の実録的な小説。使用人含めマナーハウスを構成する人々の生活や価値観など細部の描写がメイン。戴冠式で旧式のお仕着せの中に喜んで主人公を押し込もうとするような、上流階級への他の階級からの視線が面白い。2014/04/22

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