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最後に見たパリ

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  • サイズ B6判/ページ数 426p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206080
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

内容説明

1920年代から40年代へ―時代の激動にふるえる都市の片隅を庶民たちの息づきとともに絶妙な筆致で描く。

目次

第1部 戦後の二十年代(明け方の小路;古代への階段;黒衣の女の巡回 ほか)
第2部 戦前の三十年代(一連の手紙の抜萃;島にいて知るパリとフランスの状況;年年暗くなる世界 ほか)
第3部 一国家の死(安堵と恥辱の間で;板を打ちつけた出入口;「これらの小さき者のひとり」 ほか)

著者等紹介

ポール,エリオット[ポール,エリオット][Paul,Elliot]
1891‐1958年。アメリカの作家・ジャーナリスト。第一次世界大戦に従軍して渡欧、戦後はパリに住み着き、フリーランスの記者、文芸雑誌編集者として活動。第二次大戦勃発後に帰国。このころの体験をもとに内乱時のスペイン滞在記『スペインのある町の生と死』(’37)や大戦間パリの回想記である『最後に見たパリ』(’42)を刊行。ミステリー作家としても知られ「パリのアメリカ人」ホーマー・エヴァンズと個性的な仲間たちが活躍するユーモアと冒険に満ちた探偵小説『不思議なミッキー・フィン』(’39)などを発表した

吉田暁子[ヨシダアキコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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hasegawa noboru

3
第一次大戦後の一九二〇年代、第二次大戦前の一九三〇年代、フランス、パリのセーヌ近くの小さな短い通り、ユシェット通り界隈の住人たち一人一人は、何を話し、どう生活していたか。ありきたりな表現だが、戦争という時代の波、政治の渦に庶民と言っていい人達はどう巻き込まれていったのか。本書刊行が一九四二年、ドイツ軍パリ侵入が一九四〇年で、この作品の第三部「一国家の死」の結末だ。作者自身もパリのアメリカ人(ジャーナリスト)として登場する見事な小説と言っていいのかな、ルポ作品だ。2015/02/27

aoneko

3
虚実入り交じったディティルが推進力となる。パリは長さにして数百ヤードの小さなユシェット通りから、戦争をはさんでアメリカから移住した著者がひょんなことからこの通りを発見、そこに住まう人人やパリの街との交流を描いた回想録のような作品。後にユシェット通りでの日々を、「過去になり果てた豊かな日日の蜃気楼だ」と振り返ることや、タイトルの意味を知るとなかなか苦い作品。2013/04/15

gokuu

1
流れるような筆致で描かれる20年代から40年代のパリの下町の日常。登場人物も多いし起伏のない手記なので最初はついてくのが大変だったけど、群像劇の映画のようになんとなくずっと読み続けるうちに引き込まれ、最後には静かな余韻が残った。華やかなパリ、破産と破滅に向かうパリ、占領されるパリ。その街角で暮らす人々の感情豊かな暮らしが人間的でとても素敵。あとこのイアサント!なにこれ最強ロリータ!2013/03/20

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