出版社内容情報
ペストが猛威を振るう14世紀フィレンツェ。郊外に逃れた男女10人がおもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、10日のあいだ交互に語りあう100の物語。不滅の大古典、新訳決定版。
世界文学の金字塔!
待望の新訳決定版、ついに完成!
いま、清新なルネサンスの息吹が甦る!
ペストが猖獗を極めた十四世紀イタリア。恐怖が蔓延するフィレンツェから郊外に逃れた若い男女十人が、おもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ交互に語りあう百の物語。人生の諸相、男女の悲喜劇を大らかに描く物語文学の最高傑作が、典雅かつ軽やかな名訳で、いまふたたび躍動する。挿画訳60点収録。
生命の危機を背景にしながら、ボッカッチョのこの物語はなんという生命力の横溢であろう。死の恐れが背景にあるからそれで逆に生の礼讃もまたあり得たということであろうか。しかし死の舞踏の足音は遠く近くで響いてはいるけれども、この作品はニヒリスティックな生の饗宴ではなく、ましてや性の狂宴ではない。作中の淑女貴公子は実にのびのびとしている。彼らの生と性の肯定は健康で明るく、時にはおっとりとしている。背景をなすトスカーナの空はなんという青さであろう。なんという天真爛漫であろう。(訳者解説より)
内容説明
ペストが猖獗を極めた十四世紀イタリア。恐怖が蔓延するフィレンツェから郊外に逃れた若い男女十人が、おもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ交互に語りあう百の物語。人生の諸相、男女の悲喜劇を大らかに描く物語文学の最高傑作が、典雅かつ軽やかな名訳で、いまふたたび躍動する。
著者等紹介
ボッカッチョ[ボッカッチョ][Boccaccio,Giovanni]
1313年、イタリア、トスカーナ生まれ。ダンテ、ペトラルカと並び、ルネサンス期を代表する文学者。1327年頃から父親が経営を任されていたバルディ銀行ナーポリ支店で見習いを始めるが、実業より文学に情熱を燃やす。ナーポリ宮廷に出入りする機会も多く、宮廷に集う知識人や学者と親しくなって古代の古典文学を学ぶ。1340年頃、ナーポリを離れフィレンツェに戻る。ナーポリ滞在時から詩や散文の執筆を開始、1336年頃に『フィローコロ』、1343年頃に『フィアンメッタ夫人の哀歌』など、次々に文学作品を発表する
平川祐弘[ヒラカワスケヒロ]
1931年、東京生まれ。東京大学名誉教授(比較文学比較文化)。著書に『東の橘西のオレンジ』(サントリー学芸賞)、『ラフカディオ・ハーン―植民地化・キリスト教化・文明開化』(和辻哲郎文化賞)、『アーサー・ウェイリー―『源氏物語』の翻訳者』(日本エッセイスト・クラブ賞)ほか。訳書に、マンゾーニ『いいなづけ』(読売文学賞・日本翻訳出版文化賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
misui
ぐるぐる244
本とフルート
みにゃー
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