Modern & classic
9歳の人生

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309204048
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

9歳の夏休み、ぼくたち一家は山のてっぺんの家に引っ越した。バラックがひしめくその町でぼくが出会ったのは、純なほら吹き野郎キジョン、小部屋にこもって天下を夢見る「引きこもり哲学者」、孤独な老婆「洞窟ばあさん」、酒乱の父親をもつ貧民街のボス「黒ツバメ」など、個性あふれる隣人たちだった―。ソウルの貧民街で知恵ぶかい両親と個性あふれる隣人たちとの日常から9歳の少年が学んだ人生の真実とは。映画『僕が9歳になったら』原作。

著者等紹介

ウィギチョル[ウィギチョル]
1961年、ソウル生まれ。延世大学フランス文学科卒業。1980年代中盤から、雑誌、新聞などで短編小説、コラムなどを発表し、作家活動を展開している

清水由希子[シミズユキコ]
1973年生まれ。東京都在住。翻訳家。横浜市立大学文理学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miki

11
ダ・ヴィンチで紹介されてからずっと読みたかった本。タイトルも忘れていたのに友人伝えに知り、何の奇遇か、かれこれ9年越しの再会だからびっくり。当時読みたいと思ったその直感に間違いはなかったです。9歳のヨミンの視点から見える世界は哀しみと理不尽さに満ちているけど、頼もしい両親やおかしな友人、まわりの人々に取り囲まれながら時には幸せを享受していく。世界のからくりは、笑い飛ばしたくなるほど滑稽で、でも抗えないほど綿密で狡猾で。それでも僕は生きていく、この中で。なんだかすくっと背筋が伸ばされる思い。2013/05/03

itica

10
9歳の少年ミヨンが貧民街「山の町」の暮らしの中で体験する世の不条理、生きる喜び、苦しさ。子供たちの世界もそれなりに窮屈だし、疲れ切った大人たちのしわ寄せが直接子供に降りかかり悲惨な場面もあるが、不思議と悲壮感はない。人々は案外たくましく、貧困の中にあっても他人をいたわり正義を貫くミヨンの両親には感銘を受ける。人との出会いの中で学び、成長するミヨンの姿はとてもいい。2010/09/09

ばななな

9
9歳には9歳の世界がある。 その世界を懸命に生きている。 その日その日を懸命に生き、一日一日と少年は大人になっていく。 2021/04/11

ありんこ

7
一気読みでした。韓国の貧民街に暮らす9歳の少年。でも健気でいい子。思いを寄せるお金持ちの子ウリムとの初恋もかわいい。韓国でベストセラー&映画化作品。2010/01/16

ぱせり

6
ソウルの貧民街の少年ヨミンの感じる世の中の理不尽さや不公平さへの「なぜ」という問いかけは、当時の韓国社会だけではなく、私たちの住むこの町にも、私のような大人にも向けられているようで耳が痛い。将来の保証は何もないが、今、ひたすらに遊び、さぼり、激しくやりあう子どもたち。全力で子どもでいる今が輝かしい。2022/06/16

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