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塵よりよみがえり

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309203652
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

小高い丘の上に建つ一軒の屋敷。そこに住む者は、エジプト生まれのミイラのおばあちゃん、心を自由に飛ばす魔女セシー、鏡に映らない夫婦、そしてたったひとりの人間の子ティモシー。世界各地に散らばる、魔力をもつ一族がその屋敷へ一堂に会する“集会”が、いまはじまる。そして、何かが変わる日もまた近い…アメリカを代表する幻想作家ブラッドベリが55年間あたためつづけた、愛すべき“一族”の物語。刊行後たちまち全米で大評判を巻き起こした、特別な人々と特別な思い出を封じこめた特別な本。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にし

40
23章で綴られる一族の物語。序盤独特の世界に入り込めなくて挫折しそうになりましたが後半は音の無い部屋で読了することで、時を超越した一族の世界に浸れました。詩的で美しい文と生と死。構想から55年という長い時はこの物語の中では一瞬に感じられます。ティモシーの限られた時間を生きる選択に人間臭さを感じられました。2014/03/29

藤月はな(灯れ松明の火)

30
レイ・ブラッドベリが構想55年を費やした冥府、この世のものではない者で構成される一族の中にいる唯一の生者、ティモシーと彼らの懐かしくも切ない物語。「集会」は「十月は黄昏の月」と萩尾望都さんの漫画で読んでいたので懐かしかったです。冥府側から見た世界創造の御話がおどろおどろしくなくてくすりと笑えます。彼らと人間のように育てられたけど無限の時を生きられないティモシーは彼らと別れを告げる。しかし、彼らから教えて貰ったことは礎になって彼の生き方をいつも温かく、照らし出してくれるんだろうな・・・。2013/02/15

阿部義彦

19
レイ・ブラッドベリの長編。2002年刊。永遠の時を生きるある一族の物語。名前は与えられてはいませんが、鏡に映らなかったり、日中は眠って夜に活動するなど、明らかに吸血鬼一族をモデルにしてると思われます。主人公の子供は人間ですが、姉のセシーは心を飛ばすことができたり、それは人間の形をとるとは限らず、猫だったり蜘蛛だったりもします。過去に書いた短編からもヒントを貰い、それを繋ぎ合わせて長編にした、と言うよりかねてから一族物を書きたいと思って小出しに書いたものを統合した感じ、やはり『ポーの一族』を思い起こした。2023/09/30

ののまる

14
「はげ山の一夜」みたい。ブラッドベリは好きな作品とそうでないのが、まあ、半々といった感じなんだけど、これは後者かなぁ。2015/05/16

読書日記

7
短編の『集会』を膨らませた長編かと思っていたが、ある一族を題材に書き続けてきた短編をつなぎ合わせただけのものだった。ブラッドベリの作品は大抵そうだということで、個人的には残念である。『アンクルエナー』も、アイナーおじさんという題で収録されている。アダムズファミリーみたいな一族だなと思ってたら、その作者のチャールズアダムズが表紙を描いたということらしい。詩的な文章はさすがだけど、美しいのは情景の描き方だけで、人の心情を丁寧に描くタイプの小説ではない。2023/12/04

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