内容説明
アリス物語は、写真から始まった。ヴィクトリア朝中期、ルイス・キャロルの秘密の写真部屋で、アリス・ファンタジーが生まれようとしていた。キャロル文学と写真の、誰も書かなかった関係がいま明かされる…。幻の名作を含む肖像写真を多数掲載。
目次
1 アリス・ファンタジーは写真術とともにあった
2 アリスはほんとうに伸び縮みを繰り返していた
3 消えたチェシャ猫はどこへ行ったか
4 マッドティーパーティは大まじめなパーティだった
5 アリス・ファンタジーはモノクローム・ワールド
6 アリスはコドモコドモは「怪物」だって!?
7 鏡の向こうでアリスが見たもの
8 アリス・ファンタジーと新しい「像」の世界
9 夢見るアリスと夢のなかのアリス
10 キャロルのフォトワンダーランド
11 キャロルの前のアリスたちカメラの前のアリスたち
12 かくしてキャロルはまぎれもなく天才だった
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
14
図書館にて思わず手に取った本。なんで今さらアリス?不思議の国のアリスは今でも面白い。何故か? 理解に行きつけない世界があるからだろう。そのストーリーにある違和感が、本著では、こう理解することができた。 作者ルイス・キャロルの写真術が、彼の目を通してできた像が、彼の脳でビジュアル化された。それでできたお話が、ボートで語ったストーリー。それが、「不思議の国のアリス」 もちろん、たくさんの少女の像を収めていたが、主人公は7歳のアリス・リデルだろう。いやぁ~、興味深い文献でした。2018/10/18
よもぎ
1
タイトルと内容がしっくりこないけれど、『不思議の国のアリス』の著者ルイス・キャロルはすぐれた写真家でもあったことを紹介している(数学者でもあったのだからほんとうに多才な人だ)。部屋のサイズより大きくなって窮屈そうにしているアリスとか、この時代の写真機の構造を考えるとそんな発想が出てくるのもうなずけた。少女倒錯とかなんとか言われているキャロルだけど、写真術の腕前は評価すべきだと思う。この本をスマホでパシャパシャ写真が撮れる時代に読むと、不要になった技術のはかなさをつい考えてしまう。2016/12/29
千賀葵
0
アリスが直面する不思議な出来事と、当時もてはやされていた写真術の一致による考察は面白かった。カメラの仕組み等はしっかり解説されていてもよくわからなかったが、望遠鏡の先に見える「今まで見たこともないような、それはそれはきれいな庭」は共感できた。ルイス・キャロルのナンセンスが生まれたきっかけの一端が理解できたような気がして、読んでよかったと思った。2017/01/15
ニョンブーチョッパー
0
★★★☆☆2015/04/25
halll
0
高校生の頃、図書館で。「アリス」関係で検索して引っかかった
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- 和書
- 平安京とその時代