内容説明
地の果ての夢の町、タンジール紀行。ボウルズ、バロウズ、ジュネ、ケルアック、ギンズバーグ、カポーティ、そしてドラクロワ、マティスなど、欧米の数多くの芸術家たちを魅了したモロッコの港町タンジール。この「生者たちの国」の魅力を、人々の簡素な暮らしぶりと美しい自然の描写のなかに描く。
目次
生者たちの国で
ミスター・アンド・ミセス・ポール・ボウルズ
ナザレびとモラン
メディナの子ども時代
ドラクロワのパレット
ガガリーヌ亭のベケット
タトウーフェ村ジャジューカ
グランド・ビンゴ
ジブラルタルの一日
ちょっとハリウッドのことを話そうか
ここがタンガ、かつてアンタイオスが礎を置きしところ
時代は逃げ去った
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかさん
4
故意か偶然か、今ピンフォールドが『国際問題』で停船させられているのはジブラルタルだ。面白いので『人間味』に行ってしまった。2017/05/30
なおこっか
1
須賀敦子さんをポール・ボウルズの世界に誘った一冊。ジャーナリストの著書として意外な程詩的。具象と抽象を行き来するような文章。モロッコの港町、ジブラルタル海峡の町タンジールを訪れる、各国のナザレびと(アラブ人がキリスト教徒をさす言い方だそうだ)――逍遥人ボウルズ、トルーマン・カポーティ、ウージェーヌ・ドラクロワ、サミュエル・ベケット、ブライアン・ジョーンズ、映画の世界に生きる人々。強い光と影。熱気と雨。錯綜、もしくはコラージュ。2014/03/02
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- 和書
- 詳説公益通報者保護法