内容説明
長らく癌と闘っている母親ルイーズ。夫とはそりが合わない。娘のエイプリルは奔放なシンガー。同性愛の息子ダニーはやさしいが、東部に行ってしまう。ひとりぼっちのいま、ルイーズはすがるものが欲しくなる…。現代家族の愛と孤独を感動的に描いた話題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
1039kuri
15
10年以上前に読んだ本の再読となります。1970〰80年代アメリカのある家族の物語です。父も母も娘も息子も、家族ではあるんだけれど、それぞれ自分の人生と葛藤しています。主人公はダニー君なのかな。でも母も父も姉も皆、人間くさくて、だからなのか妙に親しみを感じる。ダニー君がほんわか優しい穏やかな青年風なのに恋人の彼とのセックスでは…ということに軽いショックを受けた、と同時に、すごくかっこよくて素敵に思えたものでした。時を経て…リーマンショックも911もまだ遠い未来だった時代の小説を読むのは感慨深い。2015/03/04
doradorapoteti
1
ファミリー・ダンシングの延長上にある家族物。視点を意図的にずらすことで、登場人物たちの位置関係の微妙さがリアルに伝わってくる。なかなか読み応えあった。新作はもう翻訳されないのかな…2010/09/12