出版社内容情報
「これほどの強度の小説は滅多にないし、ここには真の意味での熊がいる。」ーー古川日出男
「いつかこんな夢の中に自分もいたような気がする。止まらない余震のような小説。」ーー斎藤真理子
生きるためにもがく者、
死ぬための場所を探す者ーー
暴力から逃れた女を匿う山奥の家に暮らす、リツとアイ。
津波ですべてを失ったサキと、災後の移住者であるヒロ。
震災から7年の地で、身元不明の幼子をめぐり、4人の女たちの運命が、いま、動き出す。
内容説明
生きるためにもがく者、死ぬための場所を探す者。暴力から逃れた女を匿う山奥の家に暮らす、リツとアイ。津波ですべてを失ったサキと、災後の移住者であるヒロ。震災から7年の地で、身元不明の幼子をめぐり、4人の女たちの運命が、いま、動きだす。
著者等紹介
木村紅美[キムラクミ]
1976年生まれ。2006年、「風化する女」で第一〇二回文學界新人賞を受賞しデビュー。2022年、『あなたに安全な人』で第三二回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さちこ
29
読んでいくうちにわかってくる。テーマは重かった。自分が恵まれた子供時代を過ごした事に気付いた。2025/03/09
信兵衛
15
どこか惹きつけられて止まず、かつ忘れ難いものがある作品。それは登場する4人に、生身の女性たちを感じるからでしょうか。2025/03/09
かおり
6
ほぼ自給自足。興味深い生活を送る人たちだが皆が訳ありだ。子供を交えた束の間の楽しい日々。でもやっぱり間違いだった。小さな子にも感じずにはいられない忌み嫌う異性。あの子は覚えていていつか殺しに来るのか。アイも含めて懐かしく再会することは叶わないのだろうか。2025/02/25