出版社内容情報
【目次】
内容説明
生まれてからずっと友だちが欲しかった向井アマネは、「女子」でも「男子」でもない小学五年生。ただの人間。学校や集団にうまく馴染まずいつもひとりで過ごすアマネに、ある日、学年一明るくて人気のある陽ちゃんが「女子、みんなで遊ぼう」と声をかけてきた。「女子」という言葉にひっかかりながらも初めて陽ちゃんという友だちを得たアマネは、中学、高校、大学と、出会いと別れを繰り返しながら、少しずつ友だちを増やしていく。その後就職し恋愛ではなく友情から子どもを授かり、やがて老年期を迎えたアマネは、自分の人生を見つめるうちに、生物の種、生や死などの線も超えてあらゆるものと「友情」をはぐくめることに気づいた。世界は優しい。新しい友情小説の誕生!
著者等紹介
山崎ナオコーラ[ヤマザキナオコーラ]
作家。日常の社会派。目標は、「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。性別非公表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
148
山崎 ナオコーラは、新作中心に読んでいる作家です。本書は、著者版裏成瀬友情物語の佳作でした。世の中、LGBTQ+、多様化、さらに細分化して来ています。 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309032429/2026/01/13
Karl Heintz Schneider
46
小学五年生のアマネはちょっと変わった女の子。自分は女子でも男子でもない。わたしはわたし。「女子みんなで遊ぼう」と言われると違和感を感じる。そんな彼女だから友達はおらず時には心無い言葉を言われることも。ある日、学年一の人気者・陽ちゃんが「友達にならない?」と声をかけてきて。山崎ナオコーラさんは初読みの作家さん。性別非公開とあるが画像からはどう見ても女性に見える。「誰にでもわかる言葉で、誰にもかけない文章を書きたい。」確かに変わった物語だとは思ったが陽ちゃんがなぜアマネに声をかけたのか最後までわからなかった。2026/02/25
HMax
33
小学五年生のアマネは生命が地球に生まれた時を覚えている女の子だけど「女子」ではなく「男子」でもないハスキーな声をしたノンバイナリーな子供。そんな子が友達を作り、子供を作り、一生を終える物語。陽ちゃんと小平の舞台裏に訪ねて行って「学生時代の友人です。」どうして言えないのだろうか。別に言わなくてもいいけど。せっかくなのに。2026/03/15
愛玉子
28
主人公はトランスジェンダーでノンバイナリーのアマネなのですが、ナオコーラさん(現在性別非公開、夫と子がいる)の思想をそのまま書いた感じがします。書き方は実験的ではあるけれど、内容自体はナオコーラさんが日頃考えていることそのままという感じで、もうちょっと小説化してくれた方が読みやすいかな。私も「女性だから」と一括りにされて被害や損失を一方的に被ってきた世代なので、女性の生きづらさには共感しますが、「男の子たち」と一緒にいるとのびのびできる、という辺りは危うさを覚えます。男の子及び「友情」を美化しすぎな気も。2026/01/21
ぐうぐう
24
カテゴリーを崩していくことで生きやすさを提唱する山﨑ナオコーラ。本作のキーワードは、ずばり「友情」だ。「友情」もまたひとつのカテゴリーなのだが、その定義を広げていくことでナオコーラは、カテゴリーをめいっぱい広大にさせ、まさしく「友情」が宇宙規模であることを教えてくれる(宇宙というカテゴリーは、もはやカテゴリーとは言えまい)。児童小説のようだった装いが、読み終わる頃には大河小説のように思えるのは、そういうことだ。それでいて本作は、読み終え、ページを閉じると、優しく温かいそよ風を感じる。2026/03/25




