内容説明
池袋で連続殺人事件が発生。厳しく箝口令が敷かれていたが、殺害された被害者の額には刃物で「×」印が刻まれていた。反社ばかりを狙った犯行から、マスコミは犯人を、街をきれいにする清掃車にかけて“聖掃者”と名付けた。池袋署には特別捜査本部が設置され、刑事課強行犯係の警部補・薬師丸遼一をはじめとした捜査員は、日夜、犯人探しに奔走していた。そんな中、遼一のもとへ、娘の佳奈から電話が入る。この秋からバレエ留学を控えている、自慢の娘だ。電話越しに、彼女は信じられない言葉を発した。「…私、人を殺しちゃったかもしれない」―娘のもとへ急行する遼一。そこで目にしたのは、目から光を失った、金髪の男の姿だった。娘の人生をここで終わらせていいのか―「おまえを助ける」遼一は娘に告げると、金髪の男の額に、「×」を刻印した。いま、後戻りのできないミッションがスタートした。
著者等紹介
中村啓[ナカムラヒラク]
埼玉県和光市生まれ、東京都武蔵野育ち。第七回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞を受賞し、『霊眼』(宝島社)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
163
中村 啓、初読です。本書は、家族崩壊社会派イヤミスでした。スリリングで面白かったですが、主人公の犯罪を見抜けないほど、日本の警察、警視庁捜査一課の眼は節穴なのでしょうか❓ https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309031668/2024/02/13
よつば🍀
42
これを果たして正義と読んで良いのか最後まで疑問が残った。池袋で連続殺人事件が発生。反社会的勢力の構成員ばかりを狙う犯行からマスコミは犯人を清掃車に掛けて「聖掃者」と名付ける。時を同じくして、警部補・薬師丸遼一の娘が強姦相手を鉄アレイで殴り殺してしまう。その時、遼一が取った行動により家族は崩壊していく。模倣犯の正体は明らかだが、二名いると見られる聖掃者は一体誰で、動機は何なのか。また問題行動が多い引き籠り長男を抱える薬師丸家はどうなっていくのか不安しかなかった。嘘が嘘を呼び罪が膨れ上がっていく恐怖に震えた。2024/02/19
てつ
24
なんだか後味は良くない。決して小さな事件とは言えないが、動機に違和感を感じる。2024/02/11
オオイ
8
警官の娘がクラブで知り合った半グレの男にレイプされそうになり鉄アレイでころした、それからの展開はムチャクチャかなり苦しい話 ななめ読みでよい。 2024/03/05
津島修三
7
新聞の紹介にそそられて読んだけれど残念な作品だった。このボリュームだったらもっと深く読み応えのあるものに出来ただろうにな。 全体を通して雑。そこまでして守りたかった家族かなぁ?と思いました。2024/02/18