出版社内容情報
ロバと歩いて旅したい。新聞記者の職を辞し、「私」は旅に出たー。雌ロバ、スーコとの旅路で一躍話題を集めた著者が、朗らかなロバ達と歩いた日々、出会い、別れ、葛藤をしなやかに綴る。
内容説明
イランで2頭のオスロバと、トルコで“ソロツベ”と、モロッコで“スーコ”と…。ロバとの旅路がSNSで話題を集めた著者が彼らと歩いた日々、出会い、別れ、葛藤を綴る。ロバと歩くことで、見える世界がある―。待望の書籍化!!
目次
第1部 イラン(一頭目;ロバが死んだ?;アフガン人と間違われ ほか)
第2部 トルコ(ロバの都;ジャンダルマ;名前を与える ほか)
第3部 モロッコ(ロバの国へ;新たな相棒;「スーコ」 ほか)
著者等紹介
高田晃太郎[タカダコウタロウ]
1989年京都府生まれ。北海道大学文学部卒業。北海道新聞、十勝毎日新聞の記者を経て、スペイン巡礼で歩く旅の自由さに触れる。モロッコの遊牧民にロバの扱い方を教わった後、イラン、トルコ、モロッコでロバと旅する。「大郎丸」名義でその様子をツイッターに投稿し一躍話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
105
歩いてみなければ見えない景色がある。ロバと一緒だったからこそ見えた世界がある。イラン、トルコ、モロッコをロバと共に旅した日本人の記録。その土地に暮らす人たちとの交流の様子が手に取るように伝わってくる。勝手なイメージでもっとロバがいると思ってたけどそうでもないんだな。ハラハラしたり、悲しくなったり、面白かったり。それにしても著者の行動力と逞しさ。ロバのかわいさ。素敵な一冊でした。2023/10/06
マリリン
44
文頭に「ロバが好きだ」...と。ロバ愛に満ちている。イラン・トルコ・モロッコの旅のお供がロバ。好みのロバについて書かれているが、ロバを鳥に置き換えたくなる。ロバがこれほど気ままで表情豊がな動物だったとは。ゴロンと横になり砂浴びする姿が可愛い。この地域の旅はかなり危険を伴うものの、チャイを勧める土地の人との交流も楽しそう。ロバとの旅は大変なこともあるが、ぬくもりを感じ、時には蹴られ、言葉にならない言葉を交わしながらの気ままな旅。ロバは三頭のロバとの一期一会の出会いを綴る。旅のスタイルが良い。2024/03/04
つちのこ
43
歩いて旅する数多の旅行記を読んできたが、これは間違いなくユニーク度ではNO.1。バックパックで担げる装備をあえてロバに運ばせる発想は、旅そのものを思いっきり楽しみたいという茶目っ気からきていると受け取った。かつて植村直己が徒歩で日本縦断したときの、首にタオルを巻いただけの着の身着のままのスタイルが究極だとすれば、こちらはその対極をいく。扱い難いロバに翻弄され、何度も危険な目に遭いながらのイランからトルコ、モロッコを横断する3500㎞は、一緒に旅するロバへの思いが信頼できる相棒に変わっていくのが見て取れた。2023/12/16
なにょう
29
★イラン。名もなきロバと。★トルコ。オスのやんちゃな「ソロツベ」と。なんか「深夜特急」みたいだなと思ったら、やっぱり、著者は「深夜特急」の影響を受けてた。★モロッコへ。イラン、トルコと違っていたるところにロバがいる。メスの「スーコ」とアトラス山脈や砂漠をまわる。★「旅人には親切に」イスラム教の教えからかみな、親切だな。2023/11/02
kanki
25
頑固で本能的なロバと徒歩の旅。イラン、トルコ、モロッコ。人の優しさと悪意、政治事情。警察介入が多いなあ。面白かった2024/01/09